キッセイ薬品工業は戻り歩調、19年3月期は薬価改定などで減収減益だが増配予想
- 2018/6/26 06:34
- 株式投資ニュース
キッセイ薬品工業<4547>(東1)は、泌尿器分野や腎・透析分野を主力とする中堅医薬品メーカーである。19年3月期は薬価改定影響や販売強化費用増加などで減収減益だが、配当は増配予想である。株価は下値を切り上げて戻り歩調だ。
■泌尿器分野や腎・透析分野が主力の中堅医薬品メーカー
泌尿器分野や腎・透析分野を主力とする中堅医薬品メーカーである。主力製品には排尿障害改善薬ユリーフ、高リン血症治療薬ピートル、腎性貧血治療薬エポエチンアルファBS、潰瘍性大腸炎治療薬レクタブルなどがある。
パイプラインには過活動膀胱治療薬ビベグロン(KRP-114V、導入品、承認申請中)、高リン血症治療薬ピートル顆粒(導入品、剤形追加、承認申請中)、腎性貧血治療薬JR-131(導入品、第3相)、ANCA関連血管炎・C3腎症・非典型溶血性尿毒症症候群CCX168(導入品、第3相)、透析患者のそう痒症治療薬MR13A9(導入品、第2相)、潰瘍性大腸炎治療薬AJM300(導入品、第3相)、脊髄小脳変性症治療薬KPS-0373(導入品、第3相)、抗悪性中皮腫薬YS110(導入品、第1・2相)などがある。
なお5月30日には、脊髄小脳変性症治療薬KPS-0373の第3相臨床試験において、主要評価項目である運動失調を評価するSARA合計スコアの変化量について、プラセボと比べて統計学的に有意な改善が認められなかったと発表している。
■19年3月期減収減益だが増配予想
19年3月期連結業績予想は、売上高が18年3月期比3.1%減の717億円、営業利益が20.1%減の79億円、経常利益が22.0%減の89億円、純利益が27.0%減の66億円としている。
薬価改定の影響、技術料売上の減少、売上原価率の上昇、販売強化費用の増加などで減収減益予想としている。ただし配当予想は2円増配の年間50円(第2四半期末25円、期末25円)としている。
■株価は下値を切り上げて戻り歩調
株価は3月の直近安値2660円から反発し、下値を切り上げて戻り歩調だ。6月25日の終値は3020円、今期予想連結PERは約21倍、時価総額は約1565億円である。週足チャートで見ると13週移動平均線が26週移動平均線を上抜いて先高観を強めている。