シンシアはほぼ底値圏、18年12月期減収減益・減配予想だが織り込み完了

株式市場 銘柄

 シンシア<7782>(東1)は、コンタクトレンズ製造・卸売事業を展開している。18年12月期は減収減益・減配予想だが、株価は織り込み完了してほぼ底値圏だろう。

■コンタクトレンズ製造・卸売を展開

 コンタクトレンズ製造・卸売事業を展開している。なおカラーコンタクトレンズ市場での競争力強化・販売拡大を目的として、17年5月にフリュー<6238>と業務提携、17年10月にANAP<3189>と業務提携している。

■18年12月期減収減益・減配予想

 18年12月期の連結業績予想は、売上高が17年12月期比4.8%減の41億33百万円、営業利益が75.8%減の65百万円、経常利益が80.8%減の65百万円、純利益が79.4%減の45百万円としている。配当予想は10円減配の年間2円(期末一括)としている。

 第1四半期は売上高が前年同期比11.3%増の9億78百万円、営業利益が55百万円の赤字(前年同期は1億37百万円の黒字)、経常利益が79百万円の赤字(同1億82百万円の黒字)、純利益が60百万円の赤字(同1億26百万円の黒字)だった。競争激化などでOEM取引が苦戦し、自社ブランド品販売強化に伴う広告宣伝費の増加、円安による仕入価格上昇なども影響して赤字だった。

 通期ベースでも、OEM取引における競争環境の激化、ブランド価値向上を目指した広告宣伝活動の強化などで減収減益予想である。想定為替レートは17年12月期並みの1米ドル=113円としている。仕入取引は全て米ドル建てである。

 なお18年3月20日発表の自己株式取得(上限70万株・4億50百万円、取得期間18年3月22日~18年12月20日)について、5月31日時点の取得株式数は0株である。

■株価はほぼ底値圏、減収減益・減配予想の織り込み完了

 株価は5月の戻り高値圏750円近辺から反落し、6月20日には613円まで下押して2月安値596円に接近した。6月25日の終値は626円、今期予想連結PERは約95倍、時価総額は約43億円である。週足チャートで見ると13週移動平均線が戻りを押さえる形だが、600円近辺が下値支持線となりそうだ。減収減益・減配予想の織り込みが完了してほぼ底値圏だろう。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■全従業員にAI活用徹底、業務改革を本格化  LINEヤフー<4689>(東証プライム)は7月14…
  2. ■50年以上親しまれたかぜ薬が国内市場から姿を消す?  大正製薬は7月14日、塗るかぜ薬「ヴイック…
  3. ■鈴鹿8耐で新型CBコンセプト登場  ホンダ<7267>(東証プライム)は7月11日、大型ロードス…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  2. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  3. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  4. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…
  5. ■金先物相場を背景に産金株が収益拡大の余地を示す  東京市場では金価格の上昇を背景に産金株が年初来…
  6. ■大統領の交渉術が金融市場を左右し投資家心理に波及  米国のトランプ大統領は、ギリシャ神話に登場す…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る