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JFEシステムズは戻り高値圏、19年3月期増収増益・増配予想
- 2018/7/3 07:09
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
JFEシステムズ<4832>(東2)はJFEグループの情報システム会社である。JFEスチール製鉄所システムなど需要が高水準に推移して19年3月期も増収増益・増配予想である。株価は戻り高値圏だ。上値を試す展開を期待したい。
■JFEグループの情報システム会社
JFEグループの情報システム会社である。鉄鋼向け情報システム構築事業を主力として、ERPと自社開発ソリューションを組み合わせた一般顧客向け複合ソリューション事業、自社開発のプロダクト・ソリューション事業も強化している。
18年1月本社および首都圏オフィスを移転・集約した。健康経営や働き方改革を推進する。18年2月経済産業省と日本健康会議が共同で実施する健康経営優良法人2018(ホワイト500)大規模法人部門に選定された。18年2月クラウドセキュリティの国際規格ISO/IEC27017:2015認証を取得した。
18年3月には、スミセイ情報システムと連携して日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)の電帳法スキャナ保存ソフト法的要件認証(JIIMA認証)を取得した。また「がん対策推進企業アクション」推進パートナー企業に登録した。18年6月には東京証券取引所「攻めのIT経営銘柄」にJFEホールディングス<5411>が4年連続で選定されたと発表している。
18年3月期事業別売上高は鉄鋼183億円、一般顧客142億円、基盤サービス40億円、子会社(JFEコムサービス)38億円だった。情報システム関連のため収益面では年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。
■19年3月期増収増益・増配予想
19年3月期の連結業績予想は売上高が18年3月期比6.7%増の430億円、営業利益が3.0%増の28億90百万円、経常利益が2.9%増の29億円、純利益が55.3%増の19億円としている。
販管費増加で営業・経常増益率は鈍化するが、JFEスチール製鉄所システムなど需要が高水準に推移して4期連続過去最高を目指す。純利益は減損損失一巡も寄与する。事業別売上高の計画は鉄鋼195億円、一般顧客146億円、基盤サービス46億円、子会社(JFEコムサービス)43億円としている。
19年3月期の配当予想は18年3月期比20円増配の年間70円(期末一括)としている。6期連続増配予想で予想配当性向は28.9%となる。
■21年3月期経常利益32億円以上目標
中期経営計画(19年3月期~21年3月期)の目標数値には、21年3月期売上高460億円以上、経常利益32億円以上、純利益20億円以上、配当性向(目安)30%を掲げている。
重点戦略は、高収益事業への構造転換では、製鉄所システムリフレッシュ本格化に向けた体制確保、AIやIoTなど新技術を活用したソリューション事業の拡大、クラウドやセキュリティ関連など基盤サービス事業の拡大、基幹事業の強化では、自動車向け体制充実や金融向け構造転換推進など製造・金融分野の顧客基盤強化、プロダクト事業(食品、電子帳票)強化によるニッチトップ確立としている。
■株価は戻り高値圏
株価は戻り高値圏2300円~2400円近辺で堅調に推移している。
7月2日の終値2357円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS241円95銭で算出)は約10倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間70円で算出)は約3.0%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1700円28銭で算出)は約1.4倍である。時価総額は約185億円である。
週足チャートで見ると、13週移動平均線が26週移動平均線を上抜いて先高観を強めている。上値を試す展開を期待したい。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)