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ソフトクリエイトホールディングスは自律調整一巡して上値試す、19年3月期増収増益予想
- 2018/7/4 06:25
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
ソフトクリエイトホールディングス<3371>(東1)は、ECサイト構築ソフトや不正接続防止製品を主力としてソリューション事業を展開している。19年3月期増収増益予想である。株価は年初来高値圏から反落したが、自律調整一巡して上値を試す展開が期待される。
■ECサイト構築ソフトと不正接続防止製品で首位
ECソリューション事業(ECサイト構築パッケージソフト「ecbeing」の販売・保守から、ECサイト構築・運用支援、データセンターでのホスティングサービス提供、ECプロモーション提供までの総合サービス)を主力として、SI事業(自社グループ開発ソフトの販売、基幹系システムの受託開発)および物品販売事業(法人向けIT機器販売など)も展開している。
18年3月期のセグメント別売上構成比はECソリューション事業46%、システムインテグレーション事業26%、物品販売事業28%だった。
連結子会社はソフトクリエイト、ecbeing、エイトレッド<3969>である。17年11月にはソフトクリエイトが、監視システム開発やシステムコンサルティングなどを展開するY2Sを持分法適用関連会社とした。18年4月には、オウンドメディア支援事業やコンテンツマーケティング支援事業を展開するエートゥジェイを子会社化した。
6月13日にはecbeingの国内ECサイト構築実績が1100サイトを突破し、富士キメラ総研社「富士マーケティング・レポート」ECサイト構築ソリューション市場占有率において10年連続シェア1位(45.2%)を獲得したと発表している。
なおecbeingは6月4日、クラウド型ECプラットフォーム「mercart」の提供開始を発表している。ECサイト構築実績の積み上げに伴う運用支援・保守などストック型収益が拡大基調である。
SI事業ではセキュリティ製品「L2Blocker」が、不正接続防止ツール市場における累計導入社数で第1位を獲得している。
■19年3月期増収増益予想
19年3月期連結業績予想は、売上高が18年3月比16.7%増の182億03百万円、営業利益が2.2%増の17億44百万円、経常利益が0.6%増の18億04百万円、純利益が1.0%増の11億57百万円としている。
積極的な人材採用に伴う人件費の増加、製品機能充実のための費用の増加、エートゥジェイを子会社化したことに伴うのれん償却(1億40百万円を想定)などで増益率が鈍化するが、2桁増収に伴う売上総利益の増加で吸収する見込みだ。なお、のれん償却を除くベースでは、営業利益は18.4%増益、経常利益は8.4%増益、純利益は12.1%増益の見込みとしている。
配当予想は18年3月期と同額の年間20円(第2四半期末10円、期末10円)としている。予想配当性向は23.2%となる。
■株主優待制度は3月末と9月末の年2回実施
株主優待制度は毎年3月31日および9月30日現在の1単元(100株)以上保有株主に対して実施している。優待内容は保有株数および保有期間に応じてオリジナルQUOカードを贈呈する。
■株価は自律調整一巡して上値試す
5月31日発表の自己株式取得(上限10万株・1億73百万円、取得期間18年6月1日~18年7月31日)は、6月29日時点の取得株式総数が1600株となった。
株価は6月19日に年初来高値となる1930円まで上伸する場面があった。その後一旦反落したが自律調整の範囲だろう。
7月3日の終値1667円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS86円35銭で算出)は約19倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は約1.2%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS637円52銭で算出)は約2.6倍である。時価総額は約230億円である。
週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。自律調整一巡して上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)