【株式評論家の視点】LITALICOはプログラミング教育関連、13週移動平均線に届けば値ごろ感
- 2018/7/5 07:05
- 株式評論家の視点
LITALICO<6187>(東1)は、2016年3月に東証マザーズに上場、17年3月に東証一部に市場変更した。同社は、2005年に創業、「障害のない社会をつくる」をビジョンに掲げ、就労支援サービス「LITALICOワークス」、ソーシャルスキル&学習教室「LITALICOジュニア」、IT×ものづくり教室「LITALICOワンダー」を展開、障害のある方を中心に幼児期の教育から就労支援までのワンストップサービスを提供しているほか、子育て情報メディア「Conobie」や発達障害のある子どもの家族のためのポータルサイト「LITALICO発達ナビ」など、インターネットを通した情報発信に関する事業も行っている。18年3月には、働くことに障害のある方の就職情報サイト「LITALICO仕事ナビ」をリリース。16年に開設した「LITALICO発達ナビ」は、月間訪問者数が328万人(2018年4月)に達し、当事者、家族、福祉施設従事者が集まるプラットフォームへと成長している。
今後は、これらの確立されたインターネットプラットフォームを起点にして、障害分野でのトータルソリューションを提供する。当事者向けの店舗サービスに加えて、障害のある子どもをもつ家族に向けたライフプランニングサービスや福祉施設に向けた集客・採用等の業務支援サービスといった非店舗系サービスを本格的に提供する。
また、障害分野で培ってきた個別最適な教育の知見を活かして、一般教育領域においても、プログラミング教育等の今後重要になっていく分野において、LITALICOならではの教育サービスを提供し、「インターネットプラットフォームを軸にしたトータルソリューション展開」を推し進め、業界全体の質を上げていく存在として、「障害のない社会」の実現をより加速している。
前2018年3月期業績実績は、売上高103億8600万円(前の期比19.0%増)、営業利益7億4700万円(同11.6%増)、経常利益7億7700万円(同19.4%増)、純利益5億円(同19.4%増)に着地。
今19年3月期業績予想は、売上高122億1200万円(前期比17.6%増)、営業利益8億1600万円(同9.2%増)、経常利益8億3600万円(同3.0%増)、純利益5億7000万円(同13.9%増)と連続最高益更新を見込む。年間配当予想は、無配を予定している。
株価は、1月29日につけた年初来の高値2261円から5月17日に年初来の安値1543円と調整。2020年から小学校でプログラミング教育が必修、高校では22年度に、共通必履修科目としてプログラミング学習を含む「情報1」を新設することが決まっていることから、プログラミング教育関連として物色の矛先が向かい、6月19日高値2083円と上昇。上げ一服で売り優勢の展開となっている。連続最高益を更新する見通しで、テーマ性もあり、折に触れ買い直されると予想する。13週移動平均線に届けば値ごろ感が出てくることから、ここから下押す場面は買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)