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クリナップはレンジ下限から反発期待、19年3月期大幅増益予想で低PBRも見直し
- 2018/7/5 08:21
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
クリナップ<7955>(東1)はシステムキッチンの大手で、システムバスルームも展開している。19年3月期は新製品拡販などで大幅増益予想である。株価はモミ合い展開だが、1倍割れの低PBRも見直してレンジ下限から反発を期待したい。
■システムキッチン大手でシステムバスルームも展開
システムキッチンの大手である。厨房部門(システムキッチン)を主力として、浴槽・洗面部門(システムバスルーム・洗面化粧台)も展開している。収益は新設住宅着工件数やリフォーム需要の影響を受けやすい特性がある。
18年3月期の部門別売上構成比は厨房部門78%、浴槽・洗面部門16%、その他6%である。販売ルート別売上構成比(単体ベース)は一般ルート(工務店・リフォーム)79%、ハウスメーカー16%、直需(マンション)5%である。
中期経営計画(18年~20年)ではビジョンに「暮らし価値創造企業Cleanupへの変革」を掲げた。具体的な重点施策として、高級・超高級市場への本格参入に向けた商品ラインナップの変革、富裕層ビジネスの本格展開、シェア回復に向けたフラッグシップモデルの刷新、ショールームにおける価値提供の強化、アジア諸国向けステンレスキャビネットの本格展開、新たな販売チャネルとしてのECビジネス立ち上げなどを推進する。
■19年3月期大幅増益予想
19年3月期の連結業績予想は、売上高が18年3月期比3.4%増の1110億円、営業利益が2.5倍の10億円、経常利益が2.3倍の9億50百万円、純利益が8.1倍の4億円としている。
18年2月発売システムキッチン「セントロ」や、17年9月発売システムバスルーム「ユアシス」などを中心に売上拡大を図り、全社的なコスト削減も推進して大幅増益予想である。収益改善を期待したい。配当予想は18年3月期と同額の年間20円(第2四半期末10円、期末10円)としている。予想配当性向は183.0%となる。
■株価はレンジ下限から反発期待
株価は大勢として800円~900円近辺のレンジでモミ合い展開だ。7月4日の終値822円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS10円93銭で算出)は約75倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は約2.4%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1430円36銭で算出)は約0.6倍である。時価総額は約308億円である。1倍割れの低PBRも見直してレンジ下限から反発を期待したい。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)