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神鋼商事は地合い悪化で売られ過ぎ感、19年3月期減益・減配予想だが保守的
- 2018/7/5 08:19
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
神鋼商事<8075>(東1)は鉄鋼や非鉄金属関連の専門商社で、KOBELCO(神戸製鋼グループ)の中核となるグローバル商社を目指している。19年3月期は不透明感が強いとして減益・減配予想だが保守的だろう。株価は地合い悪化で年初来安値更新の展開だが売られ過ぎ感を強めている。指標面の割安感も見直して反発を期待したい。
■KOBELCO(神戸製鋼グループ)の中核商社
神戸製鋼所<5406>系で鉄鋼製品、鉄鋼原料、非鉄金属、機械・情報、溶接材料・機器などを扱う専門商社である。M&Aも積極活用し、KOBELCO(神戸製鋼グループ)の中核となるグローバル商社を目指している。
18年3月期のセグメント別経常利益(連結調整前)構成比は、鉄鋼47%、鉄鋼原料16%、非鉄金属25%、機械・情報11%、溶材1%である。
中期経営計画の目標値には21年3月期売上高8900億円、経常利益80億円、純利益52億円、海外取引比率50%、自己資本比率20%以上、ROE8%以上、D/Eレシオ1.0倍、投資計画4年間合計300億円などを掲げている。
■19年3月期減益・減配予想だが保守的
19年3月期の連結業績予想は、売上高が18年3月期比1.0%減の9200億円、営業利益が21.2%減の64億円、経常利益が22.3%減の67億円、純利益が19.3%減の44億円としている。セグメント別経常利益の計画は鉄鋼が34億円、鉄鋼原料が8億円、非鉄金属が19億円、機械・情報が10億円、溶材が3億円である。
不透明感が強いとして減益予想だが保守的だろう。また配当予想は18年3月期比10円減配の年間100円(第2四半期末45円、期末65円)としている。予想配当性向は20.1%となる。
■株価は売られ過ぎ感
株価は地合い悪化の影響で水準を切り下げている。7月4日には年初来安値となる2751円まで下押した。ただし売られ過ぎ感を強めている。
7月4日の終値2751円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS496円92銭で算出)は約6倍で、今期予想配当利回り(会社予想の年間100円で算出)は約3.6%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS5741円27銭で算出)は約0.5倍である。時価総額は約244億円である。
日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が拡大して売られ過ぎ感を強めている。指標面の割安感も見直して反発を期待したい。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)