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うかいはモミ合い煮詰まり感、19年3月期増収・営業増益・経常増益予想
- 2018/7/11 06:57
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
うかい<7621>(JQ)は高級和食・洋食料理店を主力として、文化事業(箱根ガラスの森美術館)も展開している。19年3月期は18年3月期の新規出店が通期寄与して増収・営業増益・経常増益予想である。株価はモミ合い煮詰まり感を強めている。上放れを期待したい。
■高級和食・洋食料理店が主力
高級和食・洋食料理店の事業本部(和食事業、洋食事業、物販事業)を主力に、文化事業(箱根ガラスの森美術館)も展開している。18年3月期売上高構成比は事業本部91%(和食43%、洋食43%、物販5%)、文化事業9%だった。収益面では第3四半期の構成比が高い特性がある。
成長戦略では「更なるブランドの構築」をテーマとして、人材の確保・育成、ブランドの研鑽、物販事業の成長促進、国際的なブランド発信に取り組んでいる。数値目標には、21年3月期の売上高145億16百万円、営業利益5億50百万円を掲げている。
18年3月には、東京・六本木ヒルズに鉄板料理「六本木うかい亭」と割烹料理「六本木 kappou ukai」の2店舗を同時オープンした。
海外については17年11月、第1号店の「うかい亭 高雄」を台湾・高雄市のホテル「シルクスクラブ」内にグランドオープンした。18年4月には台湾の御盟建設と、台湾台北市の商業施設「微風南山」内に同社が運営するレストランについて業務提携した。海外2号店となるレストラン「THE UKAI TAIPEI」は18年秋オープン予定である。
■19年3月期増収・営業増益・経常増益予想
19年3月期の非連結業績予想は、売上高が18年3月期比6.6%増の141億15百万円、営業利益が6.1%増の3億76百万円、経常利益が3.0%増の3億54百万円、純利益が9.0%減の1億99百万円としている。事業別売上高の計画は事業本部が7.4%増の129億09百万円、文化事業が1.0%減の12億06百万円としている。配当予想は18年3月期と同額の年間18円(期末一括)で予想配当性向は47.3%となる。
18年3月期に新規出店した六本木うかい亭、六本木 kappou ukai、物販のアトリエうかいエキュート品川、アトリエうかいトリエ京王調布が通期寄与して増収・営業増益・経常増益予想である。コスト面では、開業費や従業員持株ESOP信託終了に伴う分配金などの一過性費用が一巡するが、戦略投資として店舗設備の改修・補修、人材確保・育成に向けた戦略的投資を見込んでいるため、純利益は減益予想としている。
なお事業本部の18年5月売上は全店101.2%、既存店95.6%だった。全店、既存店とも客数が減少した。ただし客単価は上昇基調である。特に既存店の客単価は15年5月から37ヶ月連続の前年比プラスとなった。
■株主優待制度は毎年9月末に実施
株主優待制度は毎年9月末時点の1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株式数に応じて優待券などを贈呈している。
■株価はモミ合い煮詰まり感
株価は2月の上場来高値4915円から反落し、その後は4400円近辺の小幅レンジでモミ合う展開だ。そして煮詰まり感を強めている。
7月10日の終値4425円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS38円02銭で算出)は約116倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間18円で算出)は約0.4%、前期実績PBR(前期実績のBPS973円39銭で算出)は約4.5倍である。時価総額は約232億円である。
週足チャートで見ると26週移動平均線が接近した。上放れを期待したい。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)