【株式評論家の視点】サインポストは今2月期第1四半期決算を発表、AIを利用した無人レジ等に注目

株式評論家の視点

 サインポスト<3996>(東マ)は、昨年11月21日に東京証券取引所マザーズに上場。同社は、経営理念「社会に新たな価値を創出する」「お客さまと社会に感謝される仕事を」「社員の成長を支援し社員とその家族を幸せに」に沿った経営を励行し、コンサルティング事業とソリューション事業、イノベーション事業を行っているが、7月13日大引け後に今2019年2月期第1四半期決算を発表した。

 コンサルティング事業では、社会インフラであることから情報システムに対する品質への要求水準が一般企業と比べて高い金融機関及び公共機関向けに業界を絞り、専門性を高めたサービスを展開しているが、今19年2月期第1四半期は、地方銀行の勘定系システム移行プロジェクトマネジメント業務等を中心に前期からの継続取引のほか、新規契約1行を受注。その他、クレジットカード会社及び投資運用会社のシステム部支援業務、地方自治体等の公共機関へのコンサルティング業務を継続的に行っている。

 ソリューション事業では、同社が把握している顧客の抱える業務的な問題・課題を解決するために、コンサルティング事業で培った業務ナレッジとベンチャー企業が有している先端技術を応用し新たなソリューションを開発、提供しているが、今19年2月期第1四半期は、主に事業性評価サービスの初期費用及び月次サービス売上等を計上した。

 イノベーション事業では、AI技術を用いて様々な社会問題を解決するため「お客さまのIT部門の一員」として、従来の金融機関及び公共機関にとどまらないイノベーション事業に取り組んでいるが、今19年2月期第1四半期は、SCSK株式会社との共同開発契約締結に伴い、権利許諾に関する一時金を受領し、権利許諾期間に応じた月割り按分額を売上高に計上。また、AIを利用した無人レジ及び文字認識技術等の研究開発活動を行っている。

 今19年2月期第1四半期業績実績は、売上高6億3300万円、営業利益5200万円、経常利益5100万円、純利益3300万円に着地。

 今19年1月期業績予想は、売上高31億2600万円(前期比3.4%増)、営業利益4億0100万円(同8.3%増)、経常利益3億9800万円(同11.4%増)、純利益2億5800万円(同5.5%増)を見込む。年間配当予想は、期末一括2.5円を予定している。

 株価は、昨年12月28日高値4987.5円から6月27日に上場来安値2116円と58%調整。6月29日高値2874円と買い直された後、2500円を軸にモミ合っている。イノベーション事業において、SCSKと提携、AIを利用した無人レジや文字認識技術の研究開発を進めていることが注目されるほか、来2月続伸・増配含みを観測されており、日柄調整が進み、第2四半期以降業績好調が確認されれば、26週移動平均線を目安にリバウンドは期待される。中長期的な視点ではここから下押す場面は買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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