ティムコは低PBR見直し、18年11月期2Q累計大幅増益で通期も黒字化予想

 ティムコ<7501>(JQ)はフィッシング用品およびアウトドア用品の企画・開発・販売事業を展開している。18年11月期第2四半期累計は大幅増益だった。通期も黒字化予想で収益改善が期待される。株価は第2四半期決算発表を機に急騰・急落して乱高下の形となったが、低PBRも見直して反発を期待したい。

■フィッシング用品およびアウトドア用品の企画・販売

 フィッシング用品およびアウトドア用品の企画・開発・販売事業を展開している。17年11月期の事業別売上高構成比はフィッシング事業が31%、アウトドア事業が68%、その他(不動産賃貸収入など)が1%だった。

 基本戦略として規模の拡大よりも内容の充実に重点を置き、オリジナルアウトドア衣料ブランドである「Foxfire」の商品力強化や、直営店舗「Foxfire Store」の収益力向上に取り組んでいる。

■18年11月期2Q累計大幅増益で通期も黒字化予想

 18年11月期の非連結業績予想(7月10日に売上高を減額、利益を増額修正)は、売上高が17年11月期比4.9%増の30億22百万円で、営業利益が49百万円の黒字(17年11月期は19百万円の赤字)、経常利益が50百万円の黒字(同16百万円の赤字)、そして純利益が34百万円の黒字(同23百万円の赤字)としている。配当予想は17年11月期と同額の年間12円(期末一括)としている。予想配当性向は87.4%である。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比7.7%増の15億78百万円、営業利益が61百万円(前年同期は8百万円)、経常利益が65百万円(同9百万円)、純利益が46百万円(同9百万円)だった。アウトドア事業が牽引して大幅増益だった。

 フィッシング事業は売上高が5.1%増の5億41百万円で営業利益が15.8%増の86百万円だった。フライ用品は市場低迷の影響で苦戦したが、ルアー用品が新製品投入効果などで堅調だった。また値下げ販売で売上総利益率が低下したが、経費削減で吸収した。

 アウトドア事業は売上高が9.2%増の10億21百万円で営業利益が86.5%増の91百万円だった。秋冬シーズンの低温傾向でジャケットなどの防寒重衣料が好調だった。売上総利益率の向上も寄与した。

 通期ベースでも、フィッシング事業においてはブランド力強化とネット活用による収益性向上、アウトドア事業においてはアウトドア衣料ブランド「Foxfire」の商品力強化や直営店舗「Foxfire Store」の収益性向上に努めるとしている。収益改善が期待される。

■株主優待制度は毎年11月末に実施

 株主優待制度は毎年11月30日現在の株主を対象として、保有株式数に応じてFoxfire Store20%OFFお買物優待券を贈呈する。

■株価は低PBR見直して反発期待

 株価は7月12日に年初来高値となる725円まで急騰した後に一転して急落し、7月13日には年初来安値となる586円まで下押した。第2四半期決算発表を機に急騰・急落して乱高下の形となったが、低PBRも見直して反発を期待したい。

 7月18日の終値598円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS13円73銭で算出)は約44倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は約2.0%、前期実績PBR(前期実績のBPS1947円54銭で算出)は約0.3倍である。時価総額は約20億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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