シー・エス・ランバーは底値圏、18年11月期営業微減益だが増配予想
- 2018/7/27 08:16
- 株式投資ニュース
シー・エス・ランバー<7808>(JQ)は木材プレカット加工の大手である。18年11月期は木材価格高騰の販売価格への転嫁遅れなどで営業微減益予想だが、配当は増配予想である。株価はIPO時の17年11月高値から半値水準まで下押してほぼ底値圏だろう。
■木材プレカット加工の大手
木材プレカット加工(プレカット事業)の大手である。木造戸建住宅の建築請負事業、および不動産賃貸事業も展開している。
プレカット加工とは、建築現場に搬入する前に、工場で原材料(材木・合板等)を必要寸法に切断し、材木と材木の接合部分を加工することである。在来軸組工法および2×4(ツーバイフォー)工法の両方に対応していることが特徴で、首都圏1都3県を地盤として展開している。建築請負事業は年間200棟以上を施工している。
18年6月には製材拠点として子会社シー・エス・マテリアルを千葉県東金市に設立し、新工場の土地建物および付帯設備等を取得した。
収益特性としては新設住宅着工戸数の影響を受けやすく、季節要因としては売上高が下期偏重で特に第4四半期(9~11月)に売上高が集中する傾向がある。
■18年11月期営業微減益だが増配予想
18年11月期の連結業績予想(5月21日に利益を下方修正)は、売上高が17年11月期比4.1%増の153億円、営業利益が1.5%減の5億90百万円、経常利益が0.9%減の5億40百万円、純利益が3.0%増の3億50百万円としている。
第2四半期累計は売上高が63億34百万円で、営業利益が35百万円、経常利益が15百万円、そして純利益が4百万円の赤字だった。前年同期比10.3%減収、82.9%営業減益だった。減収減益だが、売上高は概ね計画水準となり、利益は販管費抑制で計画をやや上回った。
通期では、売上高はプレカット事業、建築請負事業とも下期に回復を見込むが、木材価格高騰の販売価格への転嫁遅れ、人件費や減価償却費の増加で利益は横ばい予想としている。配当予想は5円増配の年間40円(期末一括)としている。
■株価はほぼ底値圏
株価はIPO人気が一巡して水準を切り下げ、7月24日には1373円まで下押した。ただし1400円割れ水準で売り一巡感を強めている。
7月26日の終値は1400円、今期予想連結PERは約7倍、時価総額は約25億円である。IPO時の17年11月高値2772円から半値水準まで下押してほぼ底値圏だろう。