ワイヤレスゲートはパートナー企業と共同でWi-Fiインフラを拡大

■地方創生にも貢献できるビジネスに

ワイヤレスゲート<9419>(東マ)は、コミュニティWi-Fi「FON」を運営するスペインのフォン・ワイヤレス及び日本法人のフォン・ジャパンの他に、移動販売のプラットフォーム手掛けるアンデコ、そしてWi-Fi環境の構築・保守に実績のあるバディネットと共同で、国内のWi-Fi環境の拡充に向けた取り組みを開始する。

同社は昨年から第2創業という形で、新しい事業を創生しており、Wi-Fi事業の1つの取り組みとして日本のWi-Fiスポットの拡大に取り組んでいる。2020年の東京オリンピックに向けて、Wi-Fiスポットの必要性が言われているが、Wi-Fiスポットの拡大にはスポットを構築するコスト負担の問題がある。ワイヤレスゲートは、今後Wi-Fi、電気、水を供給できる場所にスモールビジネスを開始できるプラットフォームを構築することで、コストの課題をソリューションし、パートナー企業と共同でWi-Fiスポットを拡大していくとしている。

そのパートナー企業として、先ず「FON」と共同で高性能かつ低価格な無線ランルーター「フォネラ・ミニ」を3月19日からヨドバシカメラで販売開始した。価格は4,950円(税込)。「フォネラ・ミニ」のユーザーは「ワイヤレスゲートWi-Fi SIMカード」の会員となることで、ワイヤレスゲートによる国内約40,000ヵ所のWi-FiスポットやLTE、3G網のほか、「FON」が持つ世界1,300万ヵ所以上のWi-Fiスポットが無料で利用できる。「フォネラ・ミニ」の本体サイズは81×81×28mm(幅×奥行き×高さ)と小さく、家庭内のWi-Fi化には最適である。ワイヤレスゲートでは、今後観光地や商業施設などのパブリックエリアで「フォネラ・ミニ」を活用し、全国にWi-Fiスポットの構築を進める。(写真:FONルーター「フォネラ・ミニ」)


また、ワイヤレスゲートは、物販や飲食などのスモールビジネスをサポートする取り組み「ロケーションコマース・アライアンス」を開始するとした。これには大阪のアンデコとアライアンスする。同社は移動販売を手がける小売り店舗にプラットフォームを提供しており、同社の「M-Store Platform」に「フォネラ・ミニ」を提供し、移動販売者のWi-Fi環境の構築をサポートする。これにより、「M-Store Platform」の利用者は、電気、水に加えて、Wi-Fi環境でインターネットを利用できるようになる。

この「M-Store Platform」の構築には、アドテック傘下のバリネットと協業する。同社は60,000ヶ所を超えるWi-Fiネットワークの構築に実績があり、「M-Store Platform」のWi-Fi環境の管理・運用については、同社と共同で進めていく方針である。

ワイヤレスゲートは、従来個人向けのユーザーを対象にWi-FiやWi-MAX、LTEなどの通信技術をワンストップで提供する情報MVNOとして事業を拡大してきた。今後総合MVNOのサービスを実現するために必要な通信インフラを持ち、様々な知見が蓄積されている。そのような強みを法人向けに拡大し、事業領域の拡大と企業価値の向上を目指しており、今後の重要な戦略として策定している。今回の「FON」との業務提携は、その1つで、具体的には、「FON」のルーターを提供しネットワークを広げていくこと。そしてもう1つが、パブリックな場所でリアルなビジネスと連携しながら、Wi-Fiスポットを展開し、Wi-Fi環境を整備することである。そしてリアルのビジネスをプラットフォーム化することで地方創生といったような問題にも十分な貢献ができるビジネスになるとしている。

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