【新規上場(IPO)銘柄】バンク・オブ・イノベーションは7月24日に上場、エンターテインメント領域への進出に期待感

株式市場 IPO 鐘

 バンク・オブ・イノベーション<4393>(東マ))は、7月24日に東京証券取引所マザーズに上場した。同社は、創業以来、動画検索事業、PC向けソーシャルゲーム事業を経て、現在はスマートフォンゲーム事業を展開している。累計ダウンロード数1,000万突破の「幻獣契約クリプトラクト」や最新作の「ミトラスフィア」など、高品質2D グラフィックに特化したRPGアプリを提供している。基本無料 (アイテム課金制 ) を採用、有料アイテムの売上が主な収益源となっているほか、自社IPを他社に提供し、IP利用料を受け取っている。

 同社は既存タイトルの拡大と新規タイトルの投入に注力している。12年9月に「征戦!エクスカリバー」、13年9月に「ポケットナイツ」、15年2月に「幻獣契約クリプトラクト」、17年8月に「ミトラスフィア」をリリースし、ゲームシステム改善や各種イベント施策を行っている。中でも「幻獣契約クリプトラクト」は国内累計800万ダウンロードを突破しており、本年2月にはサービス開始3周年を迎えたほか、最新作の「ミトラスフィア」においても国内累計450万ダウンロードを突破と好調に推移している。
 今2018年9月期第2四半期業績実績は、売上高26億9700万円、営業利益2億7000万円、経常利益2億6200万円、純利益1億8100万円に着地。クリプトラクトとミトラスフィアの連続ヒットによって経常利益は第2四半期累計で前17年9月期を大きく上回り好調に推移している。

 今18年9月期業績予想は、売上高47億8900万円(前期比19.7%増)、営業利益3億0700万円(同79.2%増)、経常利益2億7800万円(同74.2%増)、純利益1億9300万円(同2.7%減)を見込む。上場で調達した資金は、ゲーム開発・運営人員の採用費や人件費に充てる計画で、年間配当は無配を予定している。

 株価は、上場初日の7月24日に公開価格960円の2.1倍相当の2000円で初値をつけ、同25日高値2465円と上昇。同31日安値1670円と換金売りに下げている。収益性あるタイトル開発と自社IPの活用・確立に重点を置いており、高い収益が見込まれるほか、スマートフォンゲームコンテンツを活用したエンターテインメント領域への進出を目指しており、今後の展開に期待が持てる。8月に予定される今18年9月期第3四半期決算の発表を前に需給が改善し、下値が確認されれば買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■更新前のスーパーコンピュータの約4倍の計算能力  富士通<6702>(東証プライム)は2月21日…
  2. ■両社の資源を有効活用しSDGsに貢献  伊藤忠商事<8001>(東証プライム)グループのファミリ…
  3. ■純正ミラーと一体化し、左後方の視界を広げる  カーメイト<7297>(東証スタンダード)は、純正…
2024年3月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■投資と貯蓄の狭間で・・・  岸田内閣の「資産所得倍増プラン」は、「貯蓄から投資へ」の流れを目指し…
  2. ■「ノルム(社会規範)」解凍の序章か?植田新総裁の金融政策正常化  日本銀行の黒田東彦前総裁が、手…
  3. ■「日経半導体株指数」スタート  3月25日から「日経半導体株指数」の集計・公表がスタートする。東…
  4. ■投資家注目の適正株価発見ツール  日銀の価格発見機能が不全になる可能性がある中、自己株式取得が新…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る