プラマテルズは下値固め完了感、19年3月期1Q概ね順調、通期減益予想だが保守的

 プラマテルズ<2714>(JQ)は合成樹脂の専門商社である。積極的な商流開拓や高付加価値商材の拡販を推進している。19年3月期第1四半期は概ね順調だった。通期は原油価格変動などを考慮して減益予想だが保守的だろう。株価は下値固め完了感を強めている。低PBRも見直し材料だ。出直りを期待したい。

■双日グループの合成樹脂専門商社、高付加価値商材を拡販

 双日<2768>グループの合成樹脂専門商社である。エンジニアリング系樹脂やスチレン系樹脂を主力に、オレフィン系樹脂、PET樹脂なども取り扱っている。需要先は精密機器、家電・電子、医療機器、建材、自動車部品、ホビー、衛生材料、パッケージング(包装)など幅広く、合成樹脂原料に関する高い専門性、原材料メーカーと販売先を繋ぐ高い提案営業力、少量多品種即納体制を強みとしている。

 高付加価値商材の拡販、良質な商権を持つ優良会社の営業権取得やM&Aを積極化するとともに、海外は中国、ベトナム、フィリピン、タイ、インド、台湾などアジア地域に積極展開している。17年7月にはベトナムに現地法人を設立した。

■19年3月期1Qは概ね順調、通期減益予想だが保守的

 19年3月期の連結業績予想は売上高が18年3月期比3.2%増の620億円、営業利益が8.4%減の11億円、経常利益が7.7%減の10億50百万円、純利益が5.4%減の7億円としている。配当予想は18年3月期と同額の年間21円(第2四半期末10円、期末11円)で、予想配当性向は25.6%となる。

 第1四半期は、売上高が前年同期比11.5%増の159億79百万円、営業利益が3.3%減の2億90百万円、経常利益が4.2%増の3億02百万円、純利益が1.4%増の1億93百万円だった。売上総利益率が0.3ポイント低下して営業微減益だったが、海外売上(21.0%増収)が牽引して2桁増収だった。経常利益と純利益は営業外での為替差損益の改善などが寄与して増益だった。

 通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高25.8%、営業利益26.4%、経常利益28.8%、純利益27.6%と概ね順調だった。原油価格の大幅な変動が影響を与える可能性があるなどとして通期減益予想だが、保守的だろう。好業績を期待したい。

■株価は下値固め完了感

 株価は第1四半期業績に対する反応が限定的だった。安値圏750円近辺で推移する形だが、下値固め完了感を強めている。

 8月2日の終値は750円で、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS81円89銭で算出)は約9倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間21円で算出)は約2.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1200円49銭で算出)は約0.6倍、時価総額は約64億円である。

 週足チャートで見ると7月安値から徐々に下値を切り上げている。1倍割れの低PBRも見直し材料だ。出直りを期待したい。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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