【新規上場(IPO)銘柄】エクスモーションは7月26日に上場、高度運転支援や自動運転などに対応が注目

株式市場 IPO 鐘

 エクスモ―ション<4394>(東マ)は、7月26日に東京証券取引所マザーズに上場した。同社は、システムおよびソフトウェアに対するテクニカルコンサルティングおよびエデュケーションサービスを行っている。

 コンサルティング事業では、自動車やロボット、医療機器等の製品に組込まれる「組込みソフトウェア」の品質改善に特化したコンサルティングを提供している。社のコンサルティングは、従来型の提案主体のコンサルティングではなく、提案した内容を実際に自分たちで実践し、直接課題解決まで手掛けるワンストップ型の実践的スタイルが特徴で、特に自動車分野に大きな実績を持ち、車載システムの多くの分野に対し、主に上流工程を中心とした開発技術の導入を支援。現在も、国内の自動車メーカー、サプライヤーに対し、モデルベース開発の導入・展開や機能安全への対応などを中心に、数多くの支援を行っている。

 教育・人材育成事業では、自社内で技術習得用のトレーニング教材を独自開発し、開発したトレーニング教材をコンサルティング時の技術導入に活用するだけでなく、単独の人材育成用トレーニングサービスとして多くの顧客に提供している。

 ツール事業では、ソースコードの品質を診断する「eXquto」、モデルの品質を診断する「MODEL EVALUATOR」、異なるモデルどうしの変換ツール「mtrip」の3つをリリースして提供している。

 今2018年11月期第2四半期業績実績は、売上高3億9200万円、営業利益8700万円、経常利益8900万円、純利益5800万円に着地。

 今18年11月期業績予想は、売上高8億3400万円(前期比20.2%増)、営業利益1億4300万円(同14.4%増)、経常利益1億4500万円(同16.1%増)、純利益9600万円(同12.9%増)を見込む。上場で調達した資金は、採用費や研修費、広告宣伝費等に充てる計画で、年間配当は未定(前期実績1400円)としている。3月16日付で普通株式1株につき50株の株式分割を実施済み。

 株価は、上場初日の7月26日に公開価格3340円の1.49倍相当の5000円で初値をつけ、8月1日高値6380円と上昇。同5000円台半ばでモミ合っている。IoT社会の実現と発展に向けた組込みソフトウェアの市場規模が増加傾向にあることを背景に、「専門性の高い人材」「組込みソフトウェアに専門特化した事業」「ワンストップ支援」を強みとして、主要顧客の自動車メーカー向けに高度運転支援や自動運転などに対応していることが注目されており、高い成長が期待される。直近で下値を切り上げており、押し目買い優位に上値を伸ばすことが予想される。(株式評論家・信濃川)

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