【話題株】東京都競馬:猛暑は追い風、ネット在宅投票が好調でナイター競馬に拍車も

■馬の健康管理には気を揉む状況が続くが「サマーランド」は好調の様子

 東京都競馬<9672>(東1)の業績が快調だ。2018年12月期・第2四半期決算(18年1~6月累計・連結)は、会員制のインターネット在宅投票システム「SPAT4(スパットフォー)」を経由した馬券販売が好調で、主事業の公営競技が拡大し、倉庫賃貸事業やサービス事業は横ばいだが安定。連結売上高は2月に発表した業績予想を約5%超過し、上期としては初めて100億円台に乗り100.78億円(前年同期比8.0%の増加)となった。

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 連結営業利益は2月に発表した業績予想を約37%上回り28.25億円(同18.5%の増加)となった。公営競技事業の売り上げが前年同期比で約12%拡大した中で、競馬場や場外窓口を経由する売り上げ構成比は微減となったが、「SPAT4」による売り上げ構成比は前年同期の約65%から約71%に増加。低コストの売り上げ方式が拡大した。連結純利益は2月に発表した業績予想を46%上回り19.45億円(同31.6%の増加)となった。

 こうした推移を受け、12月通期の連結業績予想を全体に増額修正した。売上高は従来予想を約4%引き上げて226.60億円の見込み(前期比では6.4%の増加)とし、営業利益は同じく14%引き上げて60.0億円の見込み(同0.6%減)、純利益は同15%引き上げて39.0億円の見込み(同3.8%減)、1株利益は136円54銭とした。

 7月以降、足元の状況は、記録的な猛暑の中で、「SPAT4」による在宅投票が引き続き好調に推移しているようだ。また、同社は、大井競馬場(東京都品川区)でナイター競馬を開催しているため、暑さが和らぐ夜の競馬観戦という強みを発揮できる。また、グループ事業として、日本最大級の流れるプールなどで知られる「東京サマーランド」(東京都あきる野市)を運営し、7月の来場者数などは好調だという。猛暑は追い風になる可能性を秘める。

■夏バテした馬を見分けるポイントは歩き方、目つきなどに加え「陰嚢」も?

 ただ、競争馬は一般的に暑さに弱いとされ、「夏バテした馬は汗もかけなくなってしまい、急に衰弱することがある」(競馬紙記者)という。同社は施設を賃貸する側だが、レース主催者側にとっては馬の健康管理に気を揉む状況が続いているようだ。

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 なお、夏バテしている馬を見分けるポイントとしては、(1)パドックでの様子に元気がなく、首がダレて下向きに歩いている、首振りが不規則、(2)目つきに精彩がない、(3)オス馬の場合だが陰嚢がいつもに比べてタレ下がって見える、などがあるという。また、一般論として、暑さにはメス馬のほうが強いことが多いという。(HC)

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