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トレジャー・ファクトリーは戻り歩調、19年2月期大幅増益予想で上振れ余地
- 2018/8/10 06:23
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
トレジャー・ファクトリー<3093>(東1)はリユースショップを展開している。19年2月期は新規出店、既存店利益率改善、子会社収益改善などで大幅増益予想である。第1四半期が計画超であり、期初時点で下期偏重の計画であることを考慮すれば、通期予想に上振れ余地がありそうだ。株価は7月の年初来安値から急反発して戻り歩調だ。
■リユースショップを首都圏中心に展開
総合リユース業態トレジャー・ファクトリーや服飾専門リユース業態トレファクスタイルを主力とするリユースショップを、首都圏直営店中心に展開している。
18年7月11日時点の店舗数は、16年9月子会社化したカインドオル、18年3月子会社化したゴルフキッズを含めてグループ合計181店舗(トレジャー・ファクトリー64店舗、トレファクスタイル46店舗など単体120店舗、カインドオル40店舗、ゴルフキッズ21店舗など)である。
中期成長に向けた戦略として、既存店強化(店舗S&B、一般買い取り強化による売上総利益率改善)、多店舗展開(複数業態で国内主要都市への出店加速)、新業態開発、ネット事業・ネット経由収益拡大、および海外事業(17年11月にタイ・バンコク2号店オープン)を推進している。
■19年2月期大幅増益予想で上振れ余地
19年2月期連結業績予想は、売上高が18年2月期比8.3%増の177億99百万円、営業利益が31.6%増の8億18百万円、経常利益が25.7%増の8億41百万円、純利益が60.2%増の5億54百万円としている。配当予想は18年2月期と同額の年間16円(第2四半期末8円、期末8円)としている。予想配当性向は32.6%となる。
第1四半期は、売上高が前年同期比8.6%増の43億54百万円で、営業利益が28.4%増の3億06百万円、経常利益が24.0%増の3億15百万円、純利益が12.5%増の1億95百万円だった。
増収効果による売上総利益の増加、販管費コントロール、子会社カインドオルの収益改善などで計画超の大幅増益だった。差引売上総利益率は63.5%で0.1ポイント低下、販管費比率は56.4%で1.3ポイント低下した。単体ベースの既存店売上は99.4%、新規出店は4店舗だった。
通期も大幅増益予想である。12店舗前後の新規出店、既存店売上100%、既存店売上総利益率0.5ポイント改善、子会社カインドオルおよびゴルフキッズの収益改善を見込み、海外事業も黒字化を目指している。
月次売上(単体直営店の店舗売上、前年比速報値ベース)を見ると、18年7月は全店108.3%、既存店99.4%だった。既存店売上は4ヶ月連続の前年比マイナスだった。なお7月の新規出店は2店舗、退店は1店舗で、7月末時点の店舗数は119店舗となった。
通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高24.5%、営業利益37.4%と順調である。期初時点で下期偏重の計画であることを考慮すれば、通期予想に上振れの可能性がありそうだ。好業績を期待したい。
■株主優待制度は2月末に実施
株主優待制度は毎年2月末時点の1単元(100株)以上保有株主を対象に実施している。
■株価は戻り歩調
株価は調整一巡して戻り歩調だ。7月10日の年初来安値645円から急反発して7月26日の858円まで上伸した。その後一旦反落したが自律調整の範囲だろう。
8月9日の終値774円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS48円76銭で算出)は約16倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間16円で算出)は約2.1%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS348円09銭で算出)は約2.2倍、時価総額は約90億円である。
週足チャートで見ると13週移動平均線と26週移動平均線を一気に突破した。基調転換して出直りを期待したい。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)