ヨコレイの今期第3四半期連結業績は2桁の増収ながら、2桁の減益

■冷蔵倉庫事業は増収増益、食品販売事業は増収ながら大幅減益

 ヨコレイ(横浜冷凍)<2874>(東1)は本日(13日)、今期第3四半期連結業績を発表した。売上高は2桁の増収ながら、利益面は2桁の減益となった。

 第六次中期経営計画「GrowingValue2020」(3ヵ年)に基づき、冷蔵倉庫事業では「マーケットインに応える革新と進化」を目指し、食品販売事業では「食料資源の開発と食プロデュースによる安定供給構造の構築」を目指して、事業運営方針の各施策に取り組んできた。

 その結果、18年9月期第3四半期連結業績は、売上高1299億69百万円(前年同期比10.4%増)、営業利益34億63百万円(同17.5%減)、経常利益37億42百万円(同18.3%減)、純利益23億54百万円(同15.8%減)となった。


■THAI YOKOREI CO.,LTDは、生産活動が回復

 冷蔵倉庫事業は、新設稼働した各センターが順調に稼働率を向上させて着実に収益に寄与し、また既存のセンターも第六次中期経営計画の主要施策に沿い、顧客ニーズに立った拠点を軸にしたサービスの拡大と集荷活動への取り組みによって保管料収入の増加となっている。連結子会社THAI YOKOREI CO.,LTDは、生産活動が回復し、畜産品や果物・果汁の在庫が高水準に達し、業績を大きく伸長して収益に貢献した。以上の結果、売上高195億67百万円(同3.5%増)、営業利益46億78百万円(同4.9%増)となった。

■エビ、イカ、カニは、コストの上昇を販売価格に転嫁できず利益を圧迫

 食品販売事業では、海外事業や輸出は比較的順調に推移したが、国内事業は主力商材の高騰等により荷動きが停滞する厳しい状況であった。水産品は鮭鱒、サバの輸出が収益に貢献し、高値推移が続くエビ、イカ、カニは、コストの上昇を販売価格に転嫁できず利益を圧迫した。しかし、ノルウェーのトラウト養殖事業は、概ね順調に推移し、増収増益となった。畜産品は、ポーク、チキンともに需給バランスが崩れ、減収減益。第2四半期時点で特に採算性を悪化させていたチキンは、足元では在庫は正常化し、収益は回復基調となっている。農産品は、主力商材の馬鈴薯が豊作に伴う単価下落の影響をうけ減収減益であった。以上の結果、売上高1103億58百万円(同11.8%増)、営業利益6億93百万円(同58.1%減)と2ケタ増収ながら大幅減益となった。

 ちなみに、通期連結業績予想は、売上高1630億円(前期比2.5%増)、営業利益50億円(同3.4%減)、経常利益51億円(同6.1%減)、純利益30億円(同10.7%減)を見込む。

 なお今期配当は、期末に設立70周年の記念配当3円を上乗せして13円とし、年間配当を23円(前期実績20円)に増配する。

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