【編集長の視点】コラボスは最安値も業界シェアトップの成長可能性を見直し直近IPO株人気が再燃余地

編集長の視点

コラボス<3908>(東マ)は、220円高と急反発して始まったあと510円安の5200円と下ぶれ、3月20日につけた上場来安値5530円を下抜いている。同社株は、今年3月17日に公開価格3620円で新規株式公開(IPO)され、8600円で初値をつけ上場来高値8750円まで買い進まれ、3月に入ってのIPOラッシュで新興市場の資金回転の速さの影響を受けて5530円まで調整した。

きょう25日も、前日に続き3社が同時IPOされ、2銘柄の初値形成が、市場の事前観測を下回ったことなどが響き同社株も売り直されている。ただ同社株は、3月20日安値から2日連続でストップ高を演じる値動きの良さも目立っており、業界シェアトップの同社の成長可能性を見直し直近IPO株買いが再燃する展開も想定される。

■業界シェアは22.3%とトップを誇り業績も高成長

同社は、コールセンター向けの高価なコールセンター・システムをインターネットを通じて従来型の10分の1程度の初期費用で提供するクラウド型コールセンター・ソリューション事業を2002年から展開したパイオニアで、2013年度の業界シェアは22.3%とトップに位置している。クラウドサービス市場が、リプレイス需要と新規顧客獲得で年平均19%の高成長を続けるなか、同社は、大規模コールセンター、中規模コールセンター、小規模コールセンターや業種・業界を問わず幅広い商品ラインアップにより顧客ニーズに合わせた最適な組み合わせのサービスを提供し、長期安定顧客数を増加させ、業績も高成長させている。

今3月期業績は、売り上げ14億5000万円(前期比6.8%増)、経常利益1億6300万円(同13.5%増)、純利益1億100万円(同20.1%増)と予想している。またIPOと同時に発表した今期第3四半期業績は、四半期決算が初作成となるため前年同期比較はないが、経常利益が、通期予想値に対してあと2000万円と迫り、純利益が、通期予想値をクリアする高利益進捗率を示し、上ぶれ着地期待も高めている。クラウドサービスの主力商品のIP電話交換機システムの@nyplace関連のコールセンター席数が、680席増加して4655席となったことなどが、3Q好業績につながった。

■足元の売買高は増加し値動きの良さを見直し底上げ転換も

株価は、初値後に上場来高値8750円まで買い進まれ、5530円安値まで突っ込んだが、2日連続のストップ高を交え調整幅の半値戻し水準まで戻し、再度の下値確認場面となっている。足元で売買高も増加しており、2日連続のストップ高再現思惑で直近IPO株人気を再燃させ底上げに転じよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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