東京応化工業は売られ過ぎ感、18年12月期増収増益予想
- 2018/8/27 06:23
- 株式投資ニュース
東京応化工業<4186>(東1)は半導体用フォトレジストの大手である。18年12月期は売上高を減額したが増収増益予想である。株価は第2四半期累計業績を嫌気する形で年初来安値を更新する展開となったが、売られ過ぎ感を強めている。反発を期待したい。
■半導体用フォトレジストの大手
半導体製造工程で使用されるフォトレジスト(感光性樹脂)の大手である。液晶用フォトレジスト、高純度化学品、および装置事業も展開している。
■18年12月期増収増益予想
18年12月期連結業績予想(8月8日に売上高を27億円減額、純利益を1億円増額修正)は、売上高が1062億円、営業利益が110億円、経常利益が114億円、純利益が76億円としている。
17年12月期が9ヶ月決算のため前年同期間との比較で見ると売上高は5.8%増収、営業利益は11.4%増益、経常利益は8.2%増益、純利益は10.4%増益となる。フレキシブルディスプレイ市場の立ち上がり遅れが懸念されるため売上高を減額したが、材料事業、装置事業とも伸長して増収増益予想である。
第2四半期累計は前年同一期間との比較で売上高が5.8%増の507億48百万円、営業利益が3.7%増の46億74百万円、経常利益が4.4%減の46億75百万円、純利益が5.0%減の32億10百万円だった。材料事業、装置事業とも伸長して増収だった。営業利益は原料価格上昇の影響を受けたが、装置事業の赤字縮小が寄与して増益だった。経常利益は営業外での為替差損益の悪化などで減益、純利益は税効果会計の影響で減益だった。
修正後の通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高47.8%、営業利益42.5%である。通期ベースでは材料事業が小幅増益にとどまるが、装置事業の赤字縮小が寄与して2桁増益予想としている。好業績を期待したい。
■株価は売られ過ぎ感
株価は第2四半期累計業績を嫌気する形で年初来安値を更新する展開となり、8月23日には3330円まで下押した。ただし売られ過ぎ感を強めている。8月24日の終値は3475円、今期予想連結PERは約19倍、時価総額は約1567億円である。反発を期待したい。