【編集長の視点】京写は連日の前日比変わらずも1Q減益転換業績を織り込み通期増益業績を手掛かりに押し目買いが続く

編集長の視点

 京写<6837>(JQS)は、前日29日に2日連続の前日比変わらずの436円で引け、8月22日につけた年初来安値411円から底上げするエネルギーを貯め込んだ。同社株は、今年7月31日に発表した今3月期第1四半期(2018年4月~6月期、1Q)決算が減益転換して着地したことが響き、年初来安値まで50円超下ぶれたが、今3月期第2四半期・通期業績は期初予想を据え置き、通期業績は増益転換を見込んでいることを見直し売られ過ぎ訂正期待の押し目買いが続いた。テクニカル的にも今年7月の株価急落時に25日移動平均線を上から下に抜いた5日移動平均線が、下から25日線に接近しゴールデン・クロス目前となり、買い転換シグナルの発信が想定されることも、先取り買いの手掛かりとなっている。

■銅箔価格高騰に対応する製品価格適正化が浸透し3月通期業績は増益転換

 同社の今期1Q業績は、前年同期比4.0%増収、34.2%営業減益、11.4%経常減益、15.6%純益減益となった。売り上げは、プリント配線板事業では、自動車関連やLED照明などの家電製品関連向け、液晶テレビなどの映像関連向けに受注が好調に伸び、実装関連事業では、航空機やスーマトフォン関連向けの受注が堅調に推移したことなどから連続増収となった。ただ利益は、需給ひっ迫による銅箔価格高騰に対応した製品価格の適正化を前期から進めてきたものの、原材料の値上げから製品価格適正化までの時期にまだタイムラグがあったことから減益転換した。

 このため今3月期通期業績は、製品価格適正化の浸透から期初予想通りに2期ぶりの増益転換を見込んでいる。具体的には売り上げ220億円(前期比3.5%増)、営業利益7億5000万円(同29.4%増)、経常利益7億4000万円(同20.3%増)、純利益5億円(同7.4%増)としているもので、純利益は、2015年3月期の過去最高(6億8500万円)を再び視界に捉える。なお今期配当は、年間8円(前期実績8円)を安定継続する。

■25日線の三角保ち合いが煮詰まり5月の戻り高値を上抜き年初来高値へキャッチアップ

 株価は、銅箔価格高騰による前期業績の下方修正で442円安値まで200円安し、米国で2カ所目となるデトロイト営業所の開設や、期末の配当権利取りで493円までリバウンドし、配当権利落ち後安値450円からは今期業績の増益転換予想や中国での両面プリント配線板、多層プリント配線板の生産委託の強化のために香港企業と資本業務提携を強化したことなどが続いて5月の550円まで上値を伸ばした。同高値後は、今期1Q業績の減益転換や米中貿易摩擦激化、トルコショックによる世界同時株安の波及で年初来安値411円へ再調整した。ただ同安値は、PER12倍台、PBR0.8倍と売られ過ぎとして底上げに転じ、大陽線を立てて25日移動平均線をクリアし、同移動平均線水準での三角保ち合いに煮詰まり感を強めた。ゴールデン・クロス示現を先取りし5月の戻り高値抜けから年初来高値661円へのキャッチアップを強めよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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