【新規上場(IPO)銘柄】SOUはIR実施法の成立でビジネスチャンス広がる

株式市場 IPO 鐘

 SOU<9270>(東マ)は、本年3月22日に東京証券取引所マザーズに上場。同社は「そうきたか!をつくる。」をミッションに掲げ、他に追随するのではなく常に世の中に「驚き×納得=そうきたか!」を与えられるような企業であることを念頭に、リユース業界においてブランド品や貴金属、骨董・美術品の買取・販売を行っている。

 前2018年8月期第3四半期は、同社グループでは、商品仕入れ強化のための買取拠点の拡充を進めているが、同社では「なんぼや」を新たに10店舗、子会社の古美術八光堂では「古美術八光堂」を新たに1店舗オープン。「STAR BUYERS AUCTION」の香港大会を17年9月、11月、18年2月の計3回開催し海外での売上を確保、18年3月から、インアゴーラ株式会社が運営する越境ECショッピングアプリ「豌豆公主(ワンドウ)」への同社小売ブランド「ALLU」の商品の出品を本格化するなど、中国展開拡大に向けた情報収集にも取り組んでいる。また、新たな試みとして、持ち物の査定や現在価値の管理ができるスマートフォンアプリ「miney(マイニー)」を17年10月にリリースし、同年12月には株式会社マネーフォワードが提供する自動家計簿・資産管理サービス「マネーフォワード」との連携を通して、潜在顧客に対するアプローチを行っている。さらに、18年4月1日付で「miney事業推進部」を新設し、アプリのさらなる機能強化や普及促進に向け取り組んでいる。

 前18年8月期第3四半期業績実績は、売上高230億08400万円、営業利益14億5800万円、経常利益13億9600万円、純利益9億5800万円に着地。営業利益は年計画に対する進捗率が86.1%に達し、順調に推移している。

 前18年8月期業績予想は、売上高297億3200万円(前の期比31.1%増)、営業利益16億9300万円(同64.4%増)、経常利益17億1000万円(同50.1%増)、純利益11億2200万円(同96.6%増)を見込む。年間配当予想は、業績に応じた配当(前期は期末一括88円を実施)を予定している。

 株価は、4月6日に上場来の高値7540円から5月16日安値4735円と調整した後、7月17日安値4960円と売り直されて8月27日高値6560円と上昇。上げ一服している。IR(統合型リゾート)実施法が成立し、日本にカジノが整備されるのに伴い、同社にビジネスチャンスが広がるとの思惑が底流にある。来19年8月期2ケタ増収増益が観測されており、10月中旬に予定されている8月期本決算の発表に期待が持てる。72日移動平均線がサポートした感があり、ここからの押し目に注目したい。(株式評論家・信濃川)

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