【業績で見る株価】アルトナーは技術者派遣の会社、中期経営計画推進中、連続増配
- 2015/3/26 12:29
- 業績でみる株価
アルトナー<2163>(JQ・売買単位100株)は2017年度(決算期は1月)を目標にした中期経営計画を推進中である。同社は自動車、機械設計開発、電気・電子設計、ソフトウェアなど開発に携わる技術者の派遣有力企業だ。
最近ではエコカー開発に絡んで、自動車業界向けに技術者の派遣が増加。前期実績で自動車を主体とした輸送用機器は42.6%増加した。また、機械設計開発も12.1%、電気・電子設計開発6.9%、ソフトウェア19.9%のそれぞれ増加を記録した。この推進力となるのが、同社の技術陣だ。その数が13年度543人、14年度569人に増え、17年度には800人へ増やす計画である。これはリーマンショック前の水準(08年度746人)を上回ることになる。
中期経営計画の最終年度である17年度の売上高は60億円(前期比40.0%増)、営業利益率10%(前期実績7.8%)を目標にしている。
15年度(16年1月期)の業績は好調だ。引き続き自動車業界向け技術者派遣の増加などで売上高44億3300万円(前期比3.4%増)、営業利益4億200万円(同19.6%増)、経常利益4億400万円(同18.3%増)、当期純利益2億5700万円(同22.3%増)と2割前後の増益を確保する見通しだ。前期の大幅増益(78.4%の営業増益)の後でも、こうした増益率を達成することは高く評価したい。しかも、配当を13年度20円、14年度25円、そして15年度は30円と連続して増配を実施する意向である。
2015年度の予想1株当利益96円94銭(14年度実績79円30銭)で計算したPERは11倍弱と低い。そして、乱暴な計算だが、中期経営計画の最終目標年度17年度における予想一株当たり利益は約113円になると算出される。これに基づいたPERは9.3倍と10倍を割り込んむ計算だ。
株価は再度、本格的な上昇波動に突入してもおかしくないだろう。2015年3月20日に1360円の高値を付けた後、利食い売りにより1000円前後で一息入れている。ここは絶好の買いチャンス到来と判断したい。中勢、2000円台乗せが見込まれそうだ。