【経済評論家の視点】ニッタは乖離拡大目立ち一旦、利食いで、26週線接近待って再度仕込む

株式評論家の視点

<銘柄の見所>

ニッタ<5186>(東1・売買単位100株)は業績の絶好調を受けて、人気化の様相を強めている。26週線との乖離拡大が目立つため、一旦、利食いを先行させて調整安を待って再度、仕込むのがよいだろう。

同社は伝道ベルトのパイオニア的存在で、自動車・産業機械向けが主体だ。また、自動車向けホース・チューブや半導体消耗品も手掛けている。自動車業界、半導体業界向けにこうした製品が国内外で伸びているうえに、最近の円安と原価低減策で採算が改善。2015年3月期の業績は上方修正された。

修正後の売上高は592億円(前期比4.8%増)、営業利益40億円(同40.8%増)、経常利益90億円(同16.3%増)、当期純利益68億円(同18.9%増)と増収大幅営業増益となる見通しだ。当初予想に対して営業利益は2億円、経常利益と当期純利益はそれぞれ4億円の上乗せとなる。

予想1株当利益は234円38銭(前期197円20銭)、期末配当を5円増配して25円とする意向で、年間では43円(同38円)配当となる。

株価は3385円と上場来高値を更新している。今期予想1株当利益で計算したPERは14倍台とまだ比較的低く、買い進まれる可能性はあるが、さらに急伸する局面があれば、取りあえず利食い売りを薦めたい。これから市場の関心は来期の業績見通しに移る。今期のような2ケタ増益が見込めるのか、否かがポイントとなりそうだ。また、中国での事業展開がいつまで伸びるのかが気になる。

同社の実力は高く、中長期的には成長を遂げると見られるので、26週線(2720円程度)へ接近するのを待って狙いたい。(志木 克己)

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