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KeyHolderは下値固め完了感、ライブ・エンターテインメント事業で収益柱構築目指す
- 2018/9/28 08:19
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
KeyHolder<4712>(JQ)は、ライブ・エンターテインメント事業で収益柱の構築を目指している。19年3月期大幅営業増益予想である。株価は安値圏に回帰したが下値固め完了感を強めている。反発を期待したい。
■ライブ・エンターテインメント事業で新たな収益柱の構築を目指す
Jトラスト<8508>グループで、17年10月旧アドアーズが持株会社へ移行して商号をKeyHolderに変更した。そして18年3月アミューズメント施設運営の子会社アドアーズをワイドレジャーに譲渡し、アミューズメント施設運営領域から撤退した。
19年3月期からライブ・エンターテインメント事業を開始し、M&A・アライアンスも活用して新たな収益柱の構築を目指している。既存の不動産事業(不動産分譲部門、不動産賃貸部門、店舗サブリース部門)および商業施設建築事業は堅実な拡大を目指す。
18年2月三越伊勢丹プロパティ・デザインとの定期建物賃貸借契約締結に関する覚書締結、ライブ・エンターテインメント事業開始、広告・プロモーション企画等を行うallfuz社との業務提携を発表した。ライブ・エンターテインメント事業のライブ・イベントスペースとして三越伊勢丹・新宿アルタ店を活用する。allfuz社とはアーティスト・タレントのキャスティング業務等で連携する。
18年4月には、新宿アルタ店を活用したライブ・イベントスペース運営を行う子会社KeyStudioを設立、BIGFACE社から譲り受けるテレビ番組制作事業(18年7月譲受予定)を行う子会社KeyProductionを設立した。
18年6月には子会社KeyStudioとライブ動画ストリーミングプラットフォーム運営や番組制作のSHOWROOM社との業務提携、子会社KeyStudioとY&N社およびallfuz社との業務提携、秋元康氏の特別顧問就任を発表した。
18年7月には、KeyStudioが新宿アルタ店7階にライブ・エンターテインメント施設「KeyStudio」をオープン、秋元康氏・秋元伸介氏・赤塚善洋氏・総合プロデュース事業のY&N社・芸能プロダクションのAME社との合弁会社FA Projectを設立した。
■19年3月期大幅営業増益予想
19年3月期の連結業績予想(IFRS任意適用)は、売上収益が18.9%増の100億円、営業利益が6.6倍の3億円、純利益が1億円としている。
第1四半期は22.6%減収で、営業赤字が拡大したが、通期ではライブ・エンターテインメント事業(KeyStudio、KeyProduction)の基盤強化、既存の不動産事業(不動産分譲部門、不動産賃貸部門、店舗サブリース部門)および商業施設建築事業の拡大を推進し、大幅営業増益予想としている。
配当予想は18年3月期と同額の年間1円(期末一括)としている。予想配当性向は139.2%となる。なお株主優待制度は18年3月期末から対象株主を2000株(20単元)以上保有株主に変更した。
■株価は下値固め完了感
株価は秋元康氏の特別顧問就任を材料視した6月高値194円から反落して安値圏に回帰した。ただし4月の年初来安値103円まで下押すことなく110円~120円近辺で推移して下値固め完了感を強めている。
9月27日の終値は121円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS72銭で算出)は約168倍、今期予想配当利回り(会社予想年間1円で算出)は約0.8%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS77円34銭で算出)は約1.6倍、時価総額は約169億円である。反発を期待したい。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)