【株式評論家の視点】イオレ運用型広告の伸長に傾注、1 3週移動平均線がサポート
- 2018/10/2 06:52
- 株式評論家の視点
イオレ<2334>(東マ)は、昨年12月15日に東京証券取引所マザーズに上場。PC・スマートフォン向け各種サービスの運営(「らくらく連絡網」「ガクバアルバイト」「らくらくアルバイト」)、インターネット広告事業、アドテクノロジー商品「pinpoint」の開発・提供、セールスプロモーション事業を行っている。
「pinpoint及びその他運用型広告」の更なる拡大をはかり、その体制強化に注力しているが、自社メディアの「らくらく連絡網」、「ガクバアルバイト」、「らくらくアルバイト」では、機能の拡充とサービスの充実を通じて、会員の獲得に努め、特に「ガクバアルバイト」においては、求人情報適正化推進 協議会が定めたガイドラインを遵守しており、その適合メディアとなる基準を満たしていることから、本年6月に「求人情報提供ガイドライン適合メディア」であることを宣言した。さらに、「pinpoint」の販売におけるOEM代理店強化のため、人員体制を拡充し、「らくらく連絡網」の本年6月末時点の会員数は673万人、アプリ会員数は164万人、有効団体数は38.2万団体、「ガクバアルバイト」の今2019年3月期第1四半期における新規登録者数は6万人、「らくらくアルバイト」の本年6月末時点の会員数は138万人となっている。
今19年3月期第1四半期業績実績は、売上高4億1400万円、営業損益100万円の赤字、経常損益200万円の赤字、最終損益300万円の赤 字に着地。売上高は、前年同期比23.3%増と順調に推移。特に、「pinpoint及びその他運用型広告」が、同88.5%増加と力強く成長。売上高は第2四半期計画に対する進捗率が52.4%と順調に推移している。
今19年3月期業績予想は、売上高18億5700万円(前期比19.8%増)、営業利益2200万円(同86.9%減)、経常利益2000万円(同86.8%減)、純利益1100万円(同87.2%減)を見込む。pinpoint及びその他運用型広告を戦略的に伸ばし売上の増加を見込むが、人員増、償却費増などにより増収減益となる見通し。
株価は、昨年12月18日につけた上場来高値5320円から7月23日につけた上場来安値1424円まで調整 を挟んで8月24日高値2680円と上昇。2200円どころを上値のモミ合っている。今19年3月期は先行投資が膨らむため減益となるが、第1四半期売上高は順調に伸びている。同社の強みと実績のある人材採用広告市場にて、拡大する運用型広告の伸長に傾注しているが、スポット型からストック型にシフトが進んでおり、来20年3月期は増収増益が期待されている。13週移動平均線がサポートラインとして意識された感があり、11月14日に予定される第2四半期決算を前に下押す場面があれば、買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)