【新規上場(IPO)銘柄】ブロードバンドセキュリティは9月26日に上場、テーマに乗りIPO人気持続へ

株式市場 IPO 鐘

 ブロードバンドセキュリティ(BBSec)<4398>(JQS)は、9月26日に東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場した。同社は、主に企業における情報漏洩の予防や防止、セキュリティ機器の24時間365日体制での遠隔監視、未知のマルウエア検知によるネットワーク遮断等により、情報漏洩リスクから企業を守る事を目的としたセキュリティサービスを提供。700社を越える顧客(2018年6月期実績)が、様々なサービスを利用する企業に成長している。

 「セキュリティ監査・コンサルティングサービス」では、PCI DSS 準拠のためのコンサルティングやオンサイト監査と、企業全般向けのセキュリティ強化に向けた体制作りなどを支援するサービスを提供している。

 「脆弱性診断サービス」では、企業のWeb サイト等に対し、ホワイトハッカーと呼ばれる同社のエンジニアが、外部からの侵入や内容の書き換えが可能かなどの擬似攻撃をかけることで、その安全性を診断するサービスで、スポットサービスと継続サービスがある。

 「情報漏洩IT対策サービス」では、同社のサーバ群や独自に開発したソフトウェアなどを使用し、企業の情報漏えい対策(予防、監視、発見、遮断等)のためのサービスを提供している。

 今19年6月期第2四半期業績予想は、売上高17億1800万円、営業損益4700万円の赤字、経常損益7100万円の赤字、最終損益7800万円の赤字を見込む。

 今19年6月期業績予想は、売上高37億円(前期比10.6%増)、営業利益1億8500万円(同2.1%増)、経常利益1億5500万円(同0.4%増)、純利益1億3400万円(同22.1%減)を見込む。上場で調達した資金は優秀な技術者の採用や新サービスの開発に充てる計画で、年間配当は、無配を予定している。

 株価は、上場2日目の9月27日に公開価格750円の2.67倍相当の2001円で初値をつけ、10月4日3350円ストップ高と買われている。同社は、情報漏えいIT 対策サービスにおいては、新種のマルウエアの増加等による相次ぐ情報漏えい被害の増加や、日本年金機構の情報漏えい事故を受けて総務省等が推奨しているインターネット分離環境の本格展開を背景に、各サービスともに受注残が積みあがっており、買い優勢の展開が続いている。サイバーセキュリティ関連のテーマに乗っており、人気が長期化する可能性もありそうだ。(株式評論家・信濃川)

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