【話題】昨年大納会に比べ日経平均10%上昇

■総理が期待した通りの「午跳ねる」の展開、選挙に勝利すれば2万円も

話題 2014年相場は残すところ営業日ベースで20日間弱となっている。安倍総理が出席した昨年暮れの大納会(写真)では、2014年相場を「午跳ねる」と見通したが、途中、危ない場面はあったものの12月4日時点では日経平均でみれば1万7912円と昨年大納会の1万6291円に対し1621円、率にして9.95%上昇している。

4月に安値1万3885円をつけているが、途中経過は横に置いて1年前との対比でみれば、(1)消費税の影響で景気全体は芳しくない、(2)上場企業の業績は好調、(3)円安が進行、(4)NYダウの史上最高値更新、(6)こじれていた日中、日韓関係に改善の兆し、(7)予想すらなかった解散選挙~などが違いとして挙げられる。

とくに、昨年暮れに1ドル・105円ていどだった円相場は足元では119円台後半まで円安が進んでいる。円安はLNGなど輸入燃料や原材料費の高騰につながるとして一時は円安批判もあったが原油価格の急落が輸入物価高を帳消しにしている。むしろ、円安はトヨタ自動車など輸出企業の利益を押し上げ株価上伸の有力な背景となっている。

円安は10月末の追加金融緩和の効果と同時にアメリカ経済の強いことによるドル高効果も重なっている。

こうした推移から2015年相場がどう動くか。先ずは、14日投票の選挙で安倍政権が勝利しなくてはいけない。大勝利とまでいかなくとも勝利ということになれば、2013年のアベノミクス第1章、2014年の第2章に続いていよいよ本丸の成長戦略に命を吹き込む第3章の開幕ということになる。

円安効果による大企業の果実を中小企業や地方への還元が本格化し景気全体が上向き、これに地方創生の成長戦略が加われば日本経済の再生は本物となることが期待される。

そうなれば、金融政策による景気テコ入れの役割が終わり、経済は自力走行が可能となり円安も一巡し、むしろ円高に振れる可能性も予想される。

選挙に勝利したあととの2015年相場は金融相場から徐々に業績相場の色合いを強めていくものとみられる。日経平均はリーマンショック前の1万8300円を奪回しその後、調整を経て2万円相場の可能性もあるだろう。

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