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プレミアグループは高値圏、19年3月期大幅増収予想
- 2018/10/19 06:45
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
プレミアグループ<7199>(東2)は、自動車ローンや自動車保証の自動車金融サービスを中心にオート関連サービスを展開している。19年3月期は営業費用増加などで最終微増益にとどまるが、大幅増収予想である。株価は上場来高値圏だ。自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。なお11月14日に第2四半期決算発表を予定している。
■自動車ローンなど自動車金融サービスが主力
中古自動車のオートクレジット(自動車ローン)や、自然故障による修理費用を保証するワランティ(自動車保証)などの自動車金融サービスを主力として、オート関連サービスを展開している。18年3月期の売上構成比はクレジット事業76%、ワランティ事業23%、その他事業1%である。
■国内外でカーライフのトータルサポートを推進
国内外におけるカーライフのトータルサポートを掲げ、成長戦略としてオートクレジットの積み上げ、成長ドライバーとしてのワランティの強化、整備・板金などアフターマーケット分野への展開、海外事業(タイおよびインドネシア)の拡大を推進している。
18年8月にはUcarPAC(ユーカーパック)との協業による中古車買取サービスを開始、パーク24<4666>のクレジット決済サービスとの営業連携を開始した。18年9月には、電話によるアウトバウンド営業に特化したコンタクトセンターを福岡に増設し、17年8月設置した札幌コンタクトセンターと合わせて全国2拠点体制とした。18年10月には自動車整備業界向けソフトウェア開発のソフトプランナーを子会社化した。またオリックス・クレジットと提携して個人向け「オートコンシェルズサービス」の提供を開始した。
なおタイのバンコク市内で3店舗展開している自社ブランド整備工場「FIX MAN」について、18年10月には札幌市に日本第1号店をオープンした。ワランティ修理費用の抑制・業務効率化などを目的として、国内主要都市に10店舗程度の展開を目指している。
■19年3月期は最終微増益だが大幅増収予想
19年3月期連結業績(IFRS)予想は、営業収益が18年3月期比17.4%増の106億39百万円、税引前利益が1.9%減の19億42百万円、親会社所有者帰属当期利益が3.7%増の13億41百万円としている。配当予想は18年3月期と同額の年間85円(第2四半期末42円50銭、期末42円50銭)で、予想配当性向は38.4%となる。
第1四半期は営業収益が前年同期比15.1%増の25億42百万円、税引前利益が56.5%減の3億50百万円、親会社所有者帰属当期利益が57.8%減の2億34百万円だった。
営業収益は、営業強化や加盟店との関係構築深化などの効果で、クレジット事業が14.9%増収、ワランティ事業が14.8%増収と伸長した。クレジット取扱高は18.0%増の314億円、クレジット債権残高は18.9%増の2165憶円、クレジット加盟店は14.8%増の1万8901社、ワランティ取扱高は23.7%増の7億35百万円となった。またクレジット延滞債権残高率は0.98%と低水準である。
税引前利益は営業費用増加(4億30百万円増加)で大幅減益だったが、このうち会計基準変更(IFRS第9号適用による保険取引の会計処理変更)の影響として貸倒引当繰入額(3億11百万円)があり、この影響を除くと本業に係る税引前利益は6億61百万円で46.5%増益だった。
通期ベースでは、税引前利益が人員増などに伴う営業費用増加で減益予想となり、親会社所有者帰属当期利益は微増益にとどまるが、アセット積み上げでオートクレジット事業、ワランティ事業とも伸長して、営業収益は大幅増収予想である。営業体制強化やサービスラインナップ拡充などの施策を推進し、周辺事業として第3四半期に個人向けオートリース事業も開始する予定だ。
第1四半期の進捗率は営業収益23.9%、税引前利益18.0%、親会社所有者帰属当期利益17.4%である。利益進捗率が低水準の形だが、その他収益として保険入金を第2四半期(5億円)と第4四半期(5億80百万円)に計上する。このため会計基準変更による影響は、通期では約1億80百万円の費用増加影響(貸倒引当繰入額12億60百万円―保険入金10億80百万円)にとどまる見込みだ。
■株価は高値圏
株価は10月9日に上場来高値5010円まで上伸し、その後も高値圏で堅調に推移している。10月18日の終値は4865円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS221円29銭で算出)は約22倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間85円で算出)は約1.7%、時価総額は約295億円である。
週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインだ。自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)