Delta-Fly Pharmaは10月23日に抗がん剤候補化合物DFP-14323及びDFP-17729についてプレゼンテーションを実施

■「Module Technology for Innovative Cancer Immunotherapy」と題して

Delta-Fly Pharma<4598>(東マ)は、10月23日に開催されたSofinnovaJapan Biopharma Partnering Conference 2018(主催:Sofinnova Ventures社)で、「Module Technology for Innovative Cancer Immunotherapy」と題して、抗がん剤候補化合物DFP-14323及びDFP-17729についてプレゼンテーションを行った。

 DFP-14323は、がん患者の免疫能を上げる既存薬のウベニメクス(経口抗がん剤)にModule Technologyを応用し、がん分子標的薬との併用による新規用途を探索した抗がん剤候補化合物である。

 ウベニメクスは近年の研究により、がん幹細胞増殖に係る受容体であるCD13に結合してがん幹細胞の増殖を制御するとともに、ロイコトリエンA4ヒドロラーゼ受容体に結合し、炎症に関わるロイコトリエンB4の産生を制御できることが明らかになった。

■日本国内で肺がん患者を対象とした臨床第Ⅱ相試験が進行中

 この研究成果に基づき、実地臨床でウベニメクスとがん分子標的治療薬との併用療法を実施した結果、末期肺がん患者の肺原発病巣消失に加えて、多発骨転移及び多発脳転移の消失が認められ、現在、日本国内で肺がん患者を対象とした臨床第Ⅱ相試験が進行中である。

 DFP-17729は、がん細胞の増殖に関与するNa+/H+交換輸送体を阻害する既存薬だが、Module Technologyを応用して免疫チェックポイント阻害薬との併用療法を動物で検討したところ、免疫チェックポイント阻害薬単独療法に比べて、優れた効果を認めた。

 同社はDFP-14323とDFP-17729の開発を成功させることにより、新たな「がん免疫療法」の提供を目指すとしている。

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