【編集長の視点】アルファポリスは人気書籍のTVアニメ化で最高業績を見直し続伸

編集長の視点

アルファポリス<9467>(東マ)は、14円高の1934円と続伸して始まっている。シリーズ累計が150万部に達しているライトノベルの人気主力書籍『ゲート 自衛隊 彼の地にて 斯く戦えり』がTVアニメ化され、今年7月からTV放送開始されることが決定したことで公開価格割れの2番底からの底上げが続いており、今3月期業績が、連続した過去最高純益更新と予想されていることもフォロー、割安コンテンツ株買いにつながっている。

■シリーズ累計150万部の『ゲート』のTVアニメは今年7月に放送開始

同社は、自社で運営しているWeb投稿サイト「アルファポリス」で人気となった話題作を書籍化する独自のビジネスモデルを展開、ライトノベル、漫画、一般文芸書などで刊行し、書籍の総発行点数は今期第3四半期(3Q)までで88点、同部数は120万3000部と過去最高を更新し続けてきた。この主力書籍『ゲート』のTVアニメは、今年7月にTOKYO MXで放送が開始されることから漫画も含めて関連書籍の販売が拡大し、さらに『とあるおっさんのVRMMO活動期5』、『月が導く異世界道中5』などのシリーズ累計部数を伸ばすことから、今期末の総発行点数は96点、同部数は133万7000部に続伸が見込まれている。

また漫画でも、3Qに『弱虫リザウンド』などがヒットし、さらに昨年10月にWebサイトをリニューアルした効果でWebコンテンツ登録数が順調に増加するとともに、月間ユニークユーザー数が、第2四半期の28万7000人から3Qに59万人と急増したことなどから、今3月期業績も、昨年10月の新規株式公開(IPO)時の予想通りに連続の過去最高更新を予想している。具体的には売り上げ26億1100万円(前期比27.6%増)、経常利益7億4000万円(同14.9%増)、純利益4億7600万円(同21.1%増)と見込んでいる。

■PER17倍台の割安コンテンツ株として公開価格奪回からなお上値余地

株価は、公開価格2200円に対して4250円で初値をつけ上場来高値4320円まで買い進まれたが、今期3Q業績の利益進捗率が目安の75%にやや未達となったことで上場来安値1564円と調整、PERは14倍台で公開価格割れは下げ過ぎとして1930円まで底上げ、再度の1641円安値の2番底からは『ゲート』のTVアニメ化をテコに2120円と公開価格寸前までの戻し、25日移動平均線水準で下値を試している。PERはなお17倍台と新興市場のコンテンツ株として相対的に割安であり、公開価格奪回から一段の戻りにトライしよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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