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ソーバルは売られ過ぎ感、19年2月期増収増益・連続増配予想
- 2018/11/1 06:23
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
ソーバル<2186>(JQ)は組み込みソフト開発などエンジニアリング事業を展開している。19年2月期増収増益・連続増配予想である。株価は地合い悪化も影響して年初来安値を更新したが、売られ過ぎ感を強めている。好業績を見直して反発を期待したい。
■組み込みソフト開発などエンジニアリング事業を展開
組み込みソフト開発、ウェブ・スマホアプリ開発、ハードウェア設計・開発などのエンジニアリング事業を展開している。
技術力と経験豊富な人材を合わせ持つ国内有数の独立系組み込みソフト開発企業である。M&Aも活用して顧客や分野の多様化、IoTなど新規技術分野の開拓、人材の確保を推進している。17年4月にはユビキタス社からIoTプラットフォーム関連のサービス&ソリューション事業を譲り受けた。
18年2月期の主要顧客別売上構成比はキヤノングループ45.8%、ソニーグループ13.9%、富士通グループ9.6%、リクルートグループ3.4%、NTTグループ3.2%、その他24.1%だった。取引社数は17年2月期比22社増加の181社だった。
優良な大口顧客と強固な信頼関係を構築していることが特徴だ。また自動運転技術を中心に日立グループとの取引を強化し、取引先の増加で収益の多角化と1社依存体質からの脱却も進展している。
契約種別売上構成比は受託開発50.4%、派遣49.6%で、受託開発が50%超に上昇した。また社員数に依存しない収益構造の構築を目指し、国内外の外部委託先(パートナー企業)との長期的なリレーション構築を強化している。
■19年2月期増収増益・連続増配予想
19年2月期の連結業績予想は、売上高が18年2月期比1.5%増の83億50百万円、営業利益が6.7%増の6億25百万円、経常利益が7.5%増の6億32百万円、純利益が0.4%増の4億27百万円としている。配当予想は1円50銭増配(17年9月1日付株式2分割換算後)の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。予想配当性向は49.7%となる。
既存顧客からの受注拡大、請負(受託開発)案件の獲得、新規技術分野および新規業種分野の顧客開拓を推進する。コスト面では人材配置転換コストの削減、プロジェクト管理徹底による不採算プロジェクトの排除などで利益水準の向上を推進する。
第2四半期累計は、売上高が前年同期比0.4%減の40億46百万円、営業利益が6.5%増の2億83百万円、経常利益が9.3%増の2億92百万円、純利益が6.9%増の1億94百万円だった。売上高は計画をやや下回り微減収だったが、のれん償却負担の減少や事業所整理による販管費の減少なども寄与して各利益は計画超の増益だった。
第2四半期の進捗率は売上高48.5%、営業利益45.3%とやや低水準の形だが、期初時点で下期偏重の計画である。また自動運転関連など自動車メーカーとの取引が拡大基調であり、通期ベースでも好業績が期待される。
■株主優待制度は毎年8月末の株主対象
株主優待制度は毎年8月31日現在1単元(100株)以上保有株主を対象として実施している。保有株式数に応じてQUOカードを贈呈する。
■株価は売られ過ぎ感
株価は第2四半期累計業績に対してネガティブ反応となり、地合い悪化も影響して年初来安値を更新した。10月30日には937円まで下押す場面があった。ただし25日移動平均線に対するマイナス乖離率が20%近くまで拡大して売られ過ぎ感を強めている。
10月31日の終値は1016円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS52円28銭で算出)は約19倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は約2.6%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS369円39銭で算出)は約2.8倍、時価総額は約83億円である。好業績を見直して反発を期待したい。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)