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トーソーは売り一巡して反発期待、19年3月期2Q累計大幅減益で通期も減益予想だが織り込み済み
- 2018/11/5 07:50
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
トーソー<5956>(東2)はカーテンレールやインテリアブラインドの大手である。室内装飾関連事業を主力に介護用品事業も展開している。株価は年初来安値圏だが、売り一巡して反発を期待したい。19年3月期第2四半期累計が大幅減益で、通期も減益予想だが、織り込み済みだろう。
■カーテンレール・インテリアブラインドの大手
カーテンレールやインテリアブラインドの大手で、国内市場シェアはカーテンレールが約50%、ブラインドが約15%である。
室内装飾関連事業(カーテンレール類、ブラインド類、間仕切類)を主力として、介護用品事業(ステッキなど)も展開している。18年3月期のセグメント別売上高構成比は室内装飾関連事業が98.5%、介護関連用品などのその他事業が1.5%である。収益面では、新設住宅着工件数やリニューアルなど住宅関連市場の影響を受け、第4四半期の構成比が高い特性がある。
中期成長戦略では「窓辺の総合インテリアメーカー」として、高付加価値商品の拡販、インテリアトレンドに合わせた特長ある商品や省エネ・節電対応など新商品開発のスピードアップ、コスト競争力の強化、ホテルや商業施設など非住宅分野における需要の取り込み、大型物件の獲得や新興国の消費需要取り込みによる海外売上高の拡大、新規領域としての介護用品事業の拡大などの施策を強化している。
■19年3月期2Q累計大幅減益で通期も減益予想
19年3月期連結業績予想は、売上高が18年3月期比1.5%増の228億円、営業利益が9.5%減の7億20百万円、経常利益が9.5%減の7億30百万円、純利益が7.4%減の4億70百万円としている。
第2四半期累計は売上高が前年同期比0.2%減の107億22百万円、営業利益が72.7%減の84百万円、経常利益が66.0%減の1億06百万円、純利益が73.3%減の50百万円だった。
成長戦略で注力している非住宅分野、新規分野、海外事業は拡大したが、主力の住宅分野で新設住宅着工戸数が低調に推移したため、全体として微減収となり、原材料価格や物流コストの上昇も影響して大幅減益だった。セグメント別には室内装飾関連事業が0.5%減収・75.3%減益、その他事業が13.2%増収・18.1%減益だった。
通期も原材料価格・物流コストの上昇などで減益予想としている。配当予想は18年3月期と同額の年間10円(第2四半期末5円、期末5円)としている。予想配当性向は21.9%となる。
■株価は売り一巡して反発期待
株価は年初来安値圏で10月30日に503円まで下押したが、第2四半期累計の大幅減益に対するネガティブ反応は限定的だ。通期減益予想も織り込み済みだろう。売り一巡して反発を期待したい。
11月2日の終値は506円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS45円72銭で算出)は約11倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は約2.0%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1133円26銭で算出)は約0.4倍、時価総額は約56億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)