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【アナリスト水田雅展の銘柄分析】リミックスポイントは収益改善基調を評価して2月の戻り高値試す
- 2015/3/31 06:50
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
リミックスポイント<3825>(東マ)は、新規参入した電力売買事業や中古車売買事業が好調に推移して収益改善基調だ。株価は15年3月期業績の増額修正や疑義注記の解消を好感した2月の戻り高値1249円から一旦反落したが、900円近辺から切り返しの動きを強めている。収益改善基調を評価して2月戻り高値を試す展開だろう。
エネルギー関連事業(エネルギー管理システム開発・販売、省エネルギー化支援コンサルティング、省エネルギー関連設備販売、電力売買)、および自動車関連事業(中古車査定システム開発・販売、中古車売買に関するコンサルティング、中古車売買)を展開している。
エネルギー関連事業に関しては、13年12月に商業用施設のエネルギー消費量削減に貢献できるエネルギー管理システム「ENeSYS(エネシス)」を開発して販売開始した。
そして14年10月には電力売買事業に参入した。14年9月に特定電気事業者(PPS事業者)の日本ロジテック協同組合と省電力事業に関する業務提携契約を締結し、電力売買事業に対する社内外の体制が構築できたため、発電事業者および電力卸売事業者から電力を調達して事業参入する。当面は日本ロジテック協同組合に対して供給し、他のPPS事業者に対する供給も順次拡大を目指す方針だ。16年の電力小売完全自由化によって国内16兆円程度の電力小売市場が発生すると予想されているため事業拡大が期待される。
なお2月23日に日本ロジテック協同組合の関係会社であるJLエナジー(JLE)社とエネルギー管理システム開発受託契約を締結した。日本ロジテック協同組合は組合員のための業務用・産業用電力の共同購買を行い、JLE社は電力小売事業を展開している。
自動車関連事業に関しては、14年12月に「IES中古車買い取りサービス」を開始した。07年販売開始した当社の中古車査定システム「IES」導入企業などのネットワークを活用して事業拡大を推進する方針だ。
今期(15年3月期)の業績(非連結)見通し(2月12日に売上高、利益とも増額修正)は、売上高が39億17百万円(前期は1億31百万円)、営業利益が2億14百万円(同1億37百万円の赤字)、経常利益が2億06百万円(同1億55百万円の赤字)、純利益が1億87百万円(同1億50百万円の赤字)としている。
新規に事業開始したPPS事業者向け電力売買事業が想定を上回る状況で推移し、自動車関連事業者向け中古車売買事業も順調な立ち上がりで推移している。なおJLE社からのシステム開発受託については15年3月期業績予想に織り込み済みとしている。配当予想については3月16日に復配を発表した。期末に1株あたり3円の配当を実施する。
第3四半期累計(4月~12月)は前年同期比44倍増収で、各利益とも黒字化した。省エネルギー化支援コンサルティングおよび省エネルギー関連設備の販売拡大、中古車査定システム「IES」の大口取引先における新規採用、そして新規事業のPPS事業者向け電力売買と中古車売買も寄与した。第3四半期累計時点で「継続企業の前提に関する疑義注記」の記載を解消した。
なお15年2月には14年9月発行の第三者割当による第6回新株予約権の行使が完了している。そして2月23日には第三者割当増資および新株予約権の発行による調達資金の使途の変更を発表し、3月23日には東日本銀行から50百万円を借り入れると発表した。電力売買および中古車売買において想定以上の需要があるため、電力および中古車の仕入資金に充当するとしている。
株価の動きを見ると、15年3月期業績の増額修正や疑義注記の解消を好感した2月の戻り高値1249円から一旦反落したが、大きく下押す動きは見られず900円近辺から切り返しの動きを強めている。収益改善基調を評価する流れに変化はないだろう。
3月30日の終値1009円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS27円89銭で算出)は36倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間3円で算出)は0.3%近辺、前期実績PBR(前実績のBPS29円36銭で算出)は34倍近辺である。
週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインとなって下値を切り上げている。強基調の形だ。収益改善基調を評価して2月戻り高値1249円を試す展開だろう。