テラは調整一巡感、樹状細胞ワクチン療法の薬事承認目指す
- 2018/11/27 08:12
- 株式投資ニュース
テラ<2191>(JQ)は樹状細胞ワクチン療法を中心とするバイオベンチャーである。樹状細胞ワクチン療法の薬事承認を目指している。株価は調整一巡感を強めている。
■樹状細胞ワクチン療法の薬事承認目指す
東京大学医科学研究所発バイオベンチャーである。独自開発したがん治療技術「樹状細胞ワクチン療法」を契約医療機関に提供する細胞医療事業を主力として、新規がん抗原および培養法、新規免疫療法など、がん領域において再生・細胞医療に関する研究・開発を行っている。契約医療機関における症例数に応じた収入が柱である。
子会社テラファーマは樹状細胞ワクチンの薬事承認を目指し、17年3月和歌山県立医科大学病院において開始した膵臓がんを対象とする樹状細胞ワクチン(TLP0-001)の医師主導治験に、樹状細胞ワクチンを提供している。
子会社タイタンは治験支援、子会社オールジーンはゲノム解析を行っている。18年2月には細胞加工の製造受託事業に参入すると発表し、18年3月には新規がん抗原ペプチドの提供開始を決定した。
18年7月製薬バイオベンチャーであるレクメド社と創薬プロジェクト加速を目的とした基本合意書を締結、18年9月台湾のバイオテクノロジー企業VB社とがん免疫療法の台湾における技術移転で業務提携した。
■18年12月期赤字拡大予想
18年12月期は、細胞医療事業における症例数の減少、研究開発費の増加、特別損失の発生などで赤字が拡大する見込みだ。
■株価は調整一巡感
株価は安値圏だが、第2四半期決算発表延期を嫌気した8~9月の安値圏200円近辺まで下押すことなく、250円~300円近辺で推移して調整一巡感を強めている。11月26日の終値は274円、時価総額は約48億円である。