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ヒーハイスト精工は売られ過ぎ感、19年3月期利益横ばい予想だが2Q累計進捗率順調
- 2018/12/13 06:56
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
ヒーハイスト精工<6433>(JQ)は小径リニアボールブッシュの世界トップメーカーである。直動機器を主力として、精密部品加工なども展開している。19年3月期利益横ばい予想だが、第2四半期累計の進捗率は順調だった。株価は年初来安値圏だが売られ過ぎ感を強めている。反発を期待したい。
■小径リニアボールブッシュの世界トップメーカー
球面加工技術や鏡面加工技術をコア技術として、直動機器(リニアボールブッシュや球面軸受けなど)、精密部品加工(レース用部品や試作部品の受託加工など)、ユニット製品(液晶製造装置向けなど)を展開している。小径リニアボールブッシュの世界トップメーカーである。
主力のリニアボールブッシュは、機械装置の稼働部に用いられる部品で、金属と金属の接触面を鋼球が転がりながら移動することで摩擦による影響を低減し、機械装置の寿命を延ばす役割を担っている。
18年3月期の製品別売上構成比は直動機器62%、精密部品加工28%、ユニット製品10%である。主要販売先はTHK<6481>および本田技研工業<7267>である。収益面では産業機械・電子部品・自動車関連の設備投資動向の影響を受けやすく、設備投資関連のため四半期業績が変動しやすい特性もある。
収益力向上および経営基盤強化に向けた重点方針として、生産能力向上とコストダウンによる採算性向上、QCDの徹底追求による顧客対応力の強化、顧客ニーズに適合した応用製品の開発と販売、主力製品リニアボールブッシュの競争力強化による拡販、提案型技術営業による新規顧客開拓、海外販売網の構築・強化、従業員の上昇志向と能力の向上を掲げている。
■19年3月期利益横ばい予想だが2Q累計進捗率順調
19年3月期連結業績予想は、売上高が18年3月期比5.0%増の27億56百万円、営業利益が3.7%増の2億33百万円、経常利益が1.0%増の2億37百万円、純利益が3.9%減の1億59百万円としている。配当予想は18年3月期と同額の年間4円(期末一括)で予想配当性向は15.6%となる。
第2四半期累計は、売上高が前年同期比3.5%増の13億92百万円、営業利益が29.9%減の1億24百万円、経常利益が30.0%減の1億22百万円、純利益が32.7%減の81百万円だった。売上原価率が上昇して減益だった。製品別売上は、主力の直動機器が産業用機械向けや民生向けの拡販で16.5%増収、精密部品加工がレース用部品の調整で7.7%減収、ユニット製品が中国の液晶市場向けの調整で32.7%減収だった。
第2四半期累計は減益だったが、通期予想に対する進捗率は売上高50.5%、営業利益が53.2%と順調である。通期ベースで増益を期待したい。
■株価は売られ過ぎ感
株価は軟調展開で12月11日に年初来安値287円まで下押す場面があった。ただし25日移動平均線に対するマイナス乖離率が約15%まで拡大して売られ過ぎ感を強めている。反発を期待したい。12月12日の終値は299円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS25円70銭で算出)は約12倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間4円で算出)は約1.3%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS523円09銭で算出)は約0.6倍、時価総額は約19億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)