PALTEKが東工大のFPGA向けディープラーニング開発環境「GUINNESS」の活用を促進することでAI開発を支援

■エッジ側の組み込み機器にAI機能を迅速に実装することが可能に

 PALTEK<7587>(東2)は、ディープラーニングをFPGAに効率よく実現する研究を行っている東京工業大学中原研究室(工学院 情報通信系 准教授:中原啓貴)が開発した、FPGA向けディープラーニング開発環境「GUINNESS」の活用を促進することで、顧客企業のAI開発を支援する。

 GUINNESSには、FPGAとArm社のコアを緊密に統合したザイリンクス社のSoCであるZynq SoCおよび MPSoCが活用されており、これにより、ザイリンクス社のSoCを活用し、エッジ側の組み込み機器にAI機能を迅速に実装することが可能となる。

 現在、AIはディープラーニングの活用で、画像認識、音声・言語認識、ロボットなどの運動の習熟など実用的に応用できる範囲が拡大している。具体的には、IoTの進展などを背景に、自動運転、金融、製造業などに加えて、健康・医療、行政といったサービス分野にもAIの活用が始まっている。その中で、エッジコンピューティングでディープラーニングを活用する際の課題が認識されつつある。それはエッジ側で推論を行う際にGPUを使用する場合、小型化、低消費電力化が難しいという点であり、その課題の解決策として、現在FPGAに注目が集まっている。

 FPGAは機能の書き換えが可能なデバイスであり、その特徴を活かすことで年々進化するさまざまなAIアルゴリズムに対応でき、小型化、低消費電力化および高性能なディープラーニングを実現することができる。GUINNESSはディープラーニングの学習・推論を行うことができるFPGA向け開発環境であり、GUIベースの開発環境のため、Python、C++、HDLなどの言語記述は必要なく、顧客企業はニューラルネットワークの設計に注力できる。

 PALTEKが提供するザイリンクス社の Zynq SoC および MPSoCは専用の並列演算用ハードウェアが実装され、ディープラーニングの処理で必要とされる演算処理の最適化が行える。適応性に優れたザイリンクス社のSoCを利用することで、急速に発展するAI 分野でカスタム ハードウェア アクセラレータを迅速に導入できる。さらに、CPUやGPUと比べ、SoCは少ない消費電力で高い性能と低レイテンシを実現できる。そのため、顧客企業は独自に用意したディープラーニングの学習モデルをSoCに実装することができ、エッジ側の組み込み機器にAI機能を迅速に実装することが可能になる。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■シスルナ経済圏構築に向け、グローバルなパートナーシップを強化  ispace(アイスペース)<9…
  2. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  3. ■物価高・人手不足が直撃、倒産件数29カ月連続で増加  帝国データバンクの調査によると、倒産件数が…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る