PALTEKが東工大のFPGA向けディープラーニング開発環境「GUINNESS」の活用を促進することでAI開発を支援
- 2018/12/14 06:50
- IR企業情報
■エッジ側の組み込み機器にAI機能を迅速に実装することが可能に
PALTEK<7587>(東2)は、ディープラーニングをFPGAに効率よく実現する研究を行っている東京工業大学中原研究室(工学院 情報通信系 准教授:中原啓貴)が開発した、FPGA向けディープラーニング開発環境「GUINNESS」の活用を促進することで、顧客企業のAI開発を支援する。
GUINNESSには、FPGAとArm社のコアを緊密に統合したザイリンクス社のSoCであるZynq SoCおよび MPSoCが活用されており、これにより、ザイリンクス社のSoCを活用し、エッジ側の組み込み機器にAI機能を迅速に実装することが可能となる。
現在、AIはディープラーニングの活用で、画像認識、音声・言語認識、ロボットなどの運動の習熟など実用的に応用できる範囲が拡大している。具体的には、IoTの進展などを背景に、自動運転、金融、製造業などに加えて、健康・医療、行政といったサービス分野にもAIの活用が始まっている。その中で、エッジコンピューティングでディープラーニングを活用する際の課題が認識されつつある。それはエッジ側で推論を行う際にGPUを使用する場合、小型化、低消費電力化が難しいという点であり、その課題の解決策として、現在FPGAに注目が集まっている。
FPGAは機能の書き換えが可能なデバイスであり、その特徴を活かすことで年々進化するさまざまなAIアルゴリズムに対応でき、小型化、低消費電力化および高性能なディープラーニングを実現することができる。GUINNESSはディープラーニングの学習・推論を行うことができるFPGA向け開発環境であり、GUIベースの開発環境のため、Python、C++、HDLなどの言語記述は必要なく、顧客企業はニューラルネットワークの設計に注力できる。
PALTEKが提供するザイリンクス社の Zynq SoC および MPSoCは専用の並列演算用ハードウェアが実装され、ディープラーニングの処理で必要とされる演算処理の最適化が行える。適応性に優れたザイリンクス社のSoCを利用することで、急速に発展するAI 分野でカスタム ハードウェア アクセラレータを迅速に導入できる。さらに、CPUやGPUと比べ、SoCは少ない消費電力で高い性能と低レイテンシを実現できる。そのため、顧客企業は独自に用意したディープラーニングの学習モデルをSoCに実装することができ、エッジ側の組み込み機器にAI機能を迅速に実装することが可能になる。