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夢真ホールディングスは反発期待、19年9月期大幅増益予想で自己株式取得発表
- 2018/12/20 06:48
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
夢真ホールディングス<2362>(JQ)は建設技術者派遣事業や製造・IT業界向けエンジニア派遣事業などを展開している。需要が高水準に推移して19年9月期も大幅増収増益予想である。12月19日には自己株式取得を発表した。なお19年1月31日付で夢テクノロジー<2458>を完全子会社化する。株価は軟調展開だが、自己株式取得も評価して反発を期待したい。
■建設技術者派遣事業を主力にエンジニア派遣事業も展開
建設技術者派遣事業を主力として、連結子会社夢テクノロジー<2458>の製造・IT業界向けエンジニア派遣事業、その他事業(人材紹介、フィリピン現地人材への日本語教育、ベトナム現地人材の採用支援、ITエンジニア育成など)も展開している。18年10月にはグループ合計の稼働技術者数が7000人を突破、夢テクノロジーの在籍外国人エンジニア数が200名を突破した。
経営リソースを成長セグメントに集中し、管理機能や人的資源の有効活用を図るためグループ再編も進めている。17年12月連結子会社Keepdataの株式を譲渡した一方で、夢真テクノロジーがエンジニア派遣のクルンテープを子会社化、18年8月夢テクノロジーが夢エデュケーションを吸収合併、18年10月子会社の夢ソリューションズを吸収合併、フィリピンのP4U社を子会社化、ITエンジニア派遣のネプラスを子会社化、建機・液晶設計の三立機械設計を子会社化した。
なお19年1月31日付で夢テクノロジー<2458>を完全子会社化する。グループ成長戦略として、エンジニア分野の採用やM&Aを加速する。夢テクノロジーは19年1月28日付で上場廃止となる。
■19年9月期大幅増収増益予想
19年9月期の連結業績予想は、売上高が18年9月期比23.7%増の500億円、営業利益が15.7%増の60億円、経常利益が21.4%増の60億円、純利益が12.8%増の41億円としている。配当予想は18年9月期と同額の年間35円(第2四半期末15円、期末20円)としている。予想配当性向は63.7%となる。
需要が高水準に推移し、派遣単価上昇も寄与して大幅増収増益予想である。セグメント別計画は、建設技術者派遣事業の売上高が21.6%増の360億円、営業利益が20.5%増の60億円、採用人数が2800人、期末在籍人数が5900人、エンジニア派遣事業の売上高が25.2%増の130億円、営業利益が0億円、採用人数が1800人、期末在籍人数が3400人としている。その他事業では外国人活用ビジネスをスタートする。
月次速報によると、18年11月のグループ合計稼働人数は前年同月比26.7%増の7321人(建設技術者派遣事業が4826人、エンジニア派遣事業が2495人)と順調に推移している。19年9月期も好業績が期待される。
■21年9月期営業利益100億円目標
新中期経営計画(19年9月期~21年9月期)では21年9月期売上高762億円、営業利益100億円、純利益68億円を目標に掲げている。セグメント別には建設技術者派遣の売上高580億円、営業利益80億円、期末技術者数7800人、エンジニア派遣の売上高250億円、営業利益18億円、期末技術者数5500人としている。株主還元策は18年9月期以降、1株当たり配当額35円以上を維持する。ROEは30%以上を目指す。さらに東証1部への市場変更を目指すとしている。
■株主優待制度は9月末の株主対象
株主優待制度は毎年9月30日時点の3単元(300株)以上保有株主を対象として、18年9月末から導入した。保有株式数に応じて贈呈されるポイントを、特設サイト内の商品・サービスと交換する。ポイントは次年度に繰り越すことができ、最大2年間有効である。
■株価は反発期待
12月19日に自己株式取得(上限270万株・20億円、取得期間18年12月20日~19年6月19日)を発表した。
株価は12月19日に748円まで下押す場面があった。年初来安値更新して軟調展開だが、自己株式取得も評価して反発を期待したい。12月19日の終値は767円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS54円98銭で算出)は約14倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間35円で算出)は約4.6%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS172円61銭で算出)は約4.4倍、時価総額は約572億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)