【新規上場(IPO)銘柄】ポートは21日に上場、自治体や大学病院と連携に期待感

株式市場 IPO 鐘

 ポート<7047>(東マ)は、12月21日に東京証券取引所マザーズと福岡証券取引所Q-Boardに上場した。同社は、「世界中に、アタリマエとシアワセを。」というコーポレーション・ミッションのもと、「あったらいいな」でなく、「無くてはならない」を創造し、インターネットメディア事業を行っている。キャリア領域では、就活特化型メディア「キャリアパーク!」。ファイナンス領域では、カードローン・FX「マネット」。メディカル領域では、生活習慣特化型メディア「オンラインクリニック」を運営している。


 就活特化型メディア「キャリアパーク!」では、同社が目指すビジネスモデルであるインターネットソリューションとプロダクトやサービスとのクロスセルを実現し、「キャリアパーク!」で獲得したユーザーを広告主(人材会社等)へ送客するだけでなく、会員限定のキャリアアドバイスサービス(人材紹介サービス)や就職イベントサービス等の自社で展開するリアル領域にも送客することで収益を実現している。

 また、ファイナンス系、メディカル系の領域でも送客サービスのさらなる成長に加え、各メディアで獲得した、ユーザーの行動データや会員獲得等のビッグデータを活用したプロダクトやサービスの開発を進める方針。

 今2019年3月期第2四半期業績実績は、売上高13億4800万円、営業利益2億3000万円、経常利益2億3100万円、純利益1億9300万円に着地。

 今19年3月期業績予想は、売上高28億2500万円(前期比46.3%増)、営業損益5億6000万円の黒字(同1億3300万円の赤字)、経常損益5億5100万円の黒字(同1億3600万円の赤字)、最終損益4億6800万円の黒字(同1億3700万円の赤字)を見込む。上場で調達した資金は主に従業員の採用に充てる。年間配当予想は、無配を予定している。

 株価は、上場初日の21日に公開価格1480円を37.2%下回る930円で初値をつけ、同安値885円と下落した後、同27日高値1280円と上昇。その後、モミ合っている。地方自治体向けに雇用課題解決を支援。企業誘致による新産業の創出や地元送客拡大を目指していることや、メディカル領域でのリアルプロダクトの開発に向けて、自治体や大学病院と連携し、オンライン(遠隔)診察の導入に向けた実証研究を実施していることが注目される。2月に発表が予定される第3四半期決算を機に見直し機運が高まる可能性はあり、大きく突っ込む場面があれば、買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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