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アーバネットコーポレーションは売り一巡して反発期待、19年6月期上方修正して大幅増収増益予想
- 2019/1/9 07:42
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
アーバネットコーポレーション<3242>(JQ)は東京23区中心に投資用・分譲用マンションの開発・販売を展開している。19年6月期は12月13日に上方修正して大幅増収増益予想である。株価は地合い悪の影響で昨年来安値圏だが、売り一巡感を強めている。反発を期待したい。
■東京23区中心に投資用マンション開発・販売
東京23区中心に投資用・分譲用マンションの開発・販売事業を展開している。アウトソーシングを積極活用し、少数精鋭の組織体制で固定費の極小化を図っている。
親会社の同社は投資用ワンルームマンション開発・1棟販売や分譲マンション開発などBtoB卸売、子会社のアーバネットリビングは同社開発物件の戸別販売、他社物件の買取再販、マンション管理・賃貸などBtoC小売を基本事業としている。
自社開発物件ブランドは、ワンルームマンションの「アジールコート」、コンパクトマンションの「アジールコフレ」、ファミリーマンションの「グランアジール」、戸建住宅の「アジールヴィラ」である。
人口流入が続くエリアでの投資用ワンルームマンション開発を展開し、今後の取り組みとしてホテル開発事業で18年中の用地取得を目指している。18年6月には、投資用ワンルームマンション開発のために取得していた東京都大田区西蒲田プロジェクト用地を、ホテル事業における自社開発プロジェクト第1号にすると発表した。
収益は物件売上計上によって変動しやすい特性がある。配当性向の基本方針は当期純利益から法人税等調整額の影響を排除した数値の35%を配当するとしている。
■19年6月期増収増益予想
19年6月期連結業績予想(12月13日に上方修正)は、売上高が18年6月期比18.7%増の191億円、営業利益が21.1%増の20億20百万円、経常利益が20.8%増の17億40百万円、純利益が22.0%増の12億05百万円としている。配当予想は1円減配の年間15円(第2四半期末7円、期末8円)で、予想配当性向は36.6%となる。
第1四半期は、売上高が前年同期比48.1%増の65億59百万円、営業利益が62.0%増の10億11百万円、経常利益が69.8%増の9億61百万円、純利益が72.0%増の6億70百万円だった。不動産開発販売では5棟・249戸(前年同期は5棟・121戸)、不動産仕入販売では買取再販1戸(同買取再販1戸)を売却して大幅増収増益だった。
通期は、不動産開発販売で18年6月期比91戸増加の647戸(投資用ワンルームマンション10棟・599戸、アパート5棟・45戸、テラスハウス3戸)の販売を計画していたが、賃貸稼働後の売却で次期(20年6月期)売上計上予定とした1物件について竣工時の売却が決定したため当期売上計上する。一方で、アパートローン融資厳格化の影響を鑑みて当期売上計上としていたアパート2棟を次期売上計上とする。20年6月期以降販売分の自社開発用地取得も順調である。投資用ワンルームマンションに対する投資・購入マインドは旺盛であり、収益拡大を期待したい。
■株主優待制度は毎年6月末の株主対象
株主優待制度は、毎年6月末現在の10単元(1000株)保有株主に対して、保有株式数および保有期間に応じて株主優待ポイントを贈呈する。株主優待ポイントは「アーバネットコーポレーション・プレミアム優待倶楽部」サイトにおいて、食品、家電製品、ギフトなどと交換できる。18年6月期末から実施した。
■株価は売り一巡して反発期待
株価は地合い悪の影響で12月26日に昨年来安値315円まで下押したが、その後は売り一巡感を強めている。反発を期待したい。1月8日の終値は333円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS47円92銭で算出)は約7倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間15円で算出)は約4.5%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS296円01銭で算出)は約1.1倍、時価総額は約84億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)