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ソフトクリエイトホールディングスは売り一巡して反発期待、19年3月期利益横ばい予想だが上振れの可能性
- 2019/1/9 07:40
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
ソフトクリエイトホールディングス<3371>(東1)は、ECサイト構築ソフトや不正接続防止製品を主力としてソリューション事業を展開している。19年3月期のれん償却負担で利益横ばい予想だが、上振れの可能性が高いだろう。株価は地合い悪の影響で急落したが、売り一巡して反発を期待したい。
■ECサイト構築ソフトと不正接続防止製品が主力
ECソリューション事業(ECサイト構築パッケージソフト「ecbeing」の販売・保守から、ECサイト構築・運用支援、データセンターでのホスティングサービス提供、ECプロモーション提供までの総合サービス)を主力として、SI事業(自社グループ開発ソフトの販売、基幹系システムの受託開発)および物品販売事業(法人向けIT機器販売など)も展開している。
連結子会社はソフトクリエイト、ecbeing、エイトレッド<3969>である。17年11月にはソフトクリエイトが、監視システム開発やシステムコンサルティングなどを展開するY2Sを持分法適用関連会社とした。18年4月には、オウンドメディア支援事業やコンテンツマーケティング支援事業を展開するエートゥジェイを子会社化した。
ecbeingの国内ECサイト構築実績は1100サイトを突破し、富士キメラ総研社「富士マーケティング・レポート」ECサイト構築ソリューション市場占有率において10年連続シェア1位を獲得している。18年6月にはクラウド型ECプラットフォーム「mercart」を開始した。SI事業ではセキュリティ製品「L2Blocker」が、不正接続防止ツール市場における累計導入社数で第1位を獲得している。
18年3月期のセグメント別売上構成比はECソリューション事業46%、システムインテグレーション事業26%、物品販売事業28%だった。ECサイト構築実績の積み上げに伴う運用支援・保守などストック型収益が拡大基調である。
■19年3月期利益横ばい予想だが上振れの可能性
19年3月期連結業績予想は売上高が18年3月期比16.7%増の182億03百万円、営業利益が2.2%増の17億44百万円、経常利益が0.6%増の18億04百万円、純利益が1.0%増の11億57百万円としている。配当予想は18年3月期と同額の年間20円(第2四半期末10円、期末10円)としている。予想配当性向は23.2%となる。
積極的な人材採用に伴う人件費の増加、製品機能充実のための費用の増加、エートゥジェイを子会社化したことに伴うのれん償却(1億40百万円を想定)で利益横ばい予想(のれん償却除くベースでは営業利益が18.4%増益、経常利益が8.4%増益、純利益が12.1%増益の見込み)としている。
第2四半期累計は、売上高が前年同期比22.5%増の88億67百万円、営業利益が21.0%増の9億75百万円、経常利益が22.1%増の11億18百万円、純利益が22.9%増の7億48百万円だった。計画超の大幅増収増益だった。ECソリューション事業が好調に推移し、SI事業におけるWindows10への更新需要、大型ネットワーク構築案件も寄与した。
第2四半期累計の進捗率は売上高48.7%、営業利益55.9%である。システム関連で第4四半期の構成比が高い特性を考慮すれば高水準だ。通期予想は上振れの可能性が高いだろう。
■株主優待制度は3月末と9月末の年2回
株主優待制度は毎年3月31日および9月30日現在の1単元(100株)以上保有株主に対して実施している。優待内容は保有株数および保有期間に応じてオリジナルQUOカードを贈呈する。
■株価は売り一巡して反発期待
11月13日発表の自己株式取得(上限10万株・1億80百万円、取得期間18年11月13日~19年1月31日)については、18年12月28日時点の累計取得株式総数が9万9900株となった。
株価は地合い悪の影響で戻り高値圏1700円台から急落し、12月25日の昨年来安値1256円まで下押したが、その後は下げ渋る動きだ。売り一巡して反発を期待したい。1月8日の終値は1347円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS86円35銭で算出)は約16倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は約1.5%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS637円52銭で算出)は約2.1倍、時価総額は約186億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)