【新規上場(IPO)銘柄】テノ.ホールディングスは12月21日に上場、女性のライフステージ全てをサポートし成長続く

株式市場 IPO 鐘

テノ.ホールディングス<7037>(東マ)は、昨年12月21日に東京証券取引所マザーズ及び福岡証券取引所Q-Boardに上場した。同社グループは、女性が育児・家事・介護をしてもなお働き続けるためには、「いったい何が必要なのか」を基本に事業展開している。同社グループは、純粋持株会社の同社と連結子会社2社(株式会社テノ.コーポレーション、株式会社テノ.サポート)の3社により構成されており、公的保育事業、受託保育事業及びその他の3つの事業を展開している。

 公的保育事業では、東京を中心に、福岡、大阪などに認可保育所・認証保育所等を運営している。全国展開の認可保育サービス「ほっぺるランド」34施設、認証等保育サービス「ほっペルランド」6施設、小規模認可保育サービス「ほっペルランド」13施設を運営している。(2018年10月末現在)

 受託保育事業では、福岡を中心に受託保育所を運営している。院内・事業所内保育所の企画・運営を行っている。学童保育所等の放課後児童健全育成事業を行っている。

 その他事業では、家庭総合サービス(マザーリングサービス、ベビーシッターサービス、ハウスサービス)と人材育成サービス(保育系人材の育成講座「テノスクール(tenoSCHOOL)」、人材派遣サービス、キッズルームの運営)を行い、女性のライフステージ全体をサポートしている。

 前2018年12月期第3四半期業績実績は、売上高68億4800万円、営業利益1億5300万円、経常利益1億1800万円、純利益7500万円に着地。

 前18年12月期業績予想は、売上高93億5000万円(前期比40.0%増)、営業利益3億円(同2.1倍)、経常利益2億5500万円(同67.8%増)、純利益1億4500万円(同51.0%増)と創業以来18期連続増収で連続最高益更新を見込む。年間配当は無配を予定している。

 株価は、上場初日の昨年12月21日に公開価格1920円を25%上回る2400円で初値をつけた後、同12月26日安値1815円と換金売りに押された後、公開価格割れで下値を固め本年1月9日高値2550円と上昇。5日移動平均線を下値に高値圏で頑強な動きとなっている。待機児童解消、人手不足と女性の社会進出に貢献する、女性のライフステージの全てをサポートする企業として市場の関心を集めている。公的保育事業では、積極的な補助金政策を採用する主要都市へ展開。また、受託保育事業では、人手不足に悩む企業を中心とした保育所開設ニーズを発掘。その他事業では、自らも女性の雇用と、女性のためのビジネス創出を推進、コスト削減および規模拡大による販管費率の低下による収益性向上によって成長が続く見通し。外部環境の影響を受けにくい、政策関連銘柄として上昇トレンドを描く可能性は高そうだ。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  2. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…
  3. ■節約志向が市場を動かす?  日本の消費者は、節約志向と低価格志向を持続しており、これが市場に影響…
  4. ■投資家の心理を揺さぶる相場の波  日米の高速エレベーター相場は、日替わりで上り下りと忙しい。とく…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る