【株式評論家の視点】SKIYAKIは連結子会社の業績が寄与し第3四半期業績上向く

株式評論家の視点

SKIYAKI<3995>(東マ)は、2017年10月26日に東京証券取引所マザーズに上場。同社は、プラットフォーム事業、コンサート・イベント制作事業、旅行・ツアー事業を行っている。ファンのためのワンストップ・ソリューションプラットフォーム「SKIYAKI EXTRA」を中核として、アーティストに係るファンクラブサービス(FCサービス)、アーティストグッズ等のECサービス及び電子チケットサービス「SKIYAKI TICKET」、オンデマンドグッズサービス「SKIYAKI GOODS」、映画・映像製作、旅行・ツアー事業、コンサート・イベント事業を展開している。

 同社は、「FCサービス」、「SKIYAKI TICKET」の取扱いアーティスト数及び提供サービス数を増やし、取引規模を拡大させているほか、FC、EC、TICKET、旅行及びイベント等の既存サービスに加え、スマートフォン向けキャッシュレス決済サービス「SKIYAKI PAY」のリリースや、事業譲受によるライブ・イベントの同行者を探せるSNSサービス「AMIPLE」及び国内最大級の音楽ライブ情報サービス「LiveFans」の取得、ファンの熱量を見える化する「bitfan」の機能を備えたファンクラブを誰でもすぐに開設できるオープン型ファンクラブサービスをローンチするなど、新たなサービスチャネルの展開を積極的に進めるとともに、株式会社SKIYAKI LIVE PRODUCTION及び株式会社SKIYAKI APPSを連結子会社化、株式会社ピーリンクを持分法適用関連会社とするなど、シナジー効果が見込まれる企業への積極的なM&Aを実施している。昨年10月31日現在における「SKIYAKI EXTRA」の総登録会員数は229万人を突破し順調に伸びている。

 昨年12月13日に発表した今19年1月期第3四半期業績実績は、売上高28億2000万円(前年同期比59.4%増)、営業利益1億0900万円(同34.4%減)、経常利益9600万円(同37.3%減)、純利益3500万円(同71.6%減)に着地したが、8-10月期業績実績は、売上高11億3800万円(同97.2%増)、営業利益3400万円(同21.4%増)、経常利益2700万円(同58.8%増)、純利益2700万円(同2.5倍)と上向いた。第3四半期累計では、FCサービスと第2四半期から連結子会社化したSKIYAKI LIVE PRODUCTIONの好調により、売上高が前年同期比で大幅増。ECサービスにおける商品の保管・配送料の値上げ及び事業拡大に向けた投資のための人件費増等に伴い、原価・販管費が増加したため、増収減益となった。

 今19年1月期業績予想は、売上高37億5600万円(前期比51.0%増)、営業利益1億1100万円(同54.1%減)、経常利益1億1700万円(同45.6%減)、純利益4100万円(同77.2%減)を見込む。年間配当予想は、未定(同15円を実施)としている。

 株価は、2017年10月30日につけた高値1912円から18年12月28日に上場来安値383円まで調整を挟んで1月16日高値756円と買われている。8-10月期決算は上向いているうえ、bitfanを中心とした、M&Aを含むチャネルの強化やデータ分析型のファンマーケティングへの進化、社内業務の自動化を目的としたINTRAの強化を実施しており、来20年1月期は増収増益に転じる見通し。3月15日前後に予定される本決算の発表は注目される。ただ、株価は底値からほぼ倍化しており、目先は上げ一服で、もみ合いそうだが、下値がどのあたりになるか見極めるところだろう。(株式評論家・信濃川)

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