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プレミアグループは売り一巡して戻り歩調、19年3月期最終増益予想、基準日3月31日で株式2分割
- 2019/1/23 06:59
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
プレミアグループ<7199>(東1)は「カーライフのトータルサポート」を掲げ、自動車ローンや自動車保証の自動車金融サービスを中心にオート関連サービスを展開している。19年3月期は営業費用増加を吸収して最終増益予想である。株価は新株予約権発行を嫌気する形で急落したが、売り一巡して戻り歩調だ。出直りを期待したい。なお18年12月25日付で東証2部から東証1部に市場変更している。また基準日19年3月31日(効力発生日19年4月1日)で株式2分割する。
■自動車ローンなど自動車金融サービスが主力
中古自動車のオートクレジット(自動車ローン)や、自然故障による修理費用を保証するワランティ(自動車保証)などの自動車金融サービスを主力として、オート関連サービスを展開している。18年3月期の売上構成比はクレジット事業76%、ワランティ事業23%、その他事業1%である。
■国内外でカーライフのトータルサポートを推進
国内外における「カーライフのトータルサポート」を掲げ、成長戦略としてオートクレジットの積み上げ、成長ドライバーとしてのワランティの強化、整備・板金などアフターマーケット分野への展開、海外事業(タイおよびインドネシア)の拡大を推進している。
18年8月UcarPAC(ユーカーパック)と協業して中古車買取サービスを開始、パーク24<4666>のクレジット決済サービスとの営業連携を開始、18年9月コンタクトセンターを福岡に増設(17年8月設置した札幌コンタクトセンターと合わせて全国2拠点体制)した。18年10月には、自動車整備業界向けソフトウェア開発のソフトプランナーを子会社化、オリックス・クレジットと提携して個人向け「オートコンシェルズサービス」を開始、子会社PLSが個人向けオートリース事業を開始した。
18年12月には、中古輸入車を対象にワランティを展開するロペライオソリューションズを子会社化(19年4月1日株式譲渡実行予定)すると発表した。
自社ブランド整備工場「FIX MAN」については、18年10月札幌市に日本第1号店をオープン、タイに第4号店をオープンした。
■19年3月期最終増益予想
19年3月期連結業績(IFRS)予想は、営業収益が18年3月期比17.4%増の106億39百万円、税引前利益が1.9%減の19億42百万円、親会社所有者帰属当期利益が3.7%増の13億41百万円としている。配当予想は18年3月期と同額の年間85円(第2四半期末42円50銭、期末42円50銭)で、予想配当性向は38.4%となる。
第2四半期累計は営業収益が前年同期比16.7%増の51億83百万円、税引前利益が12.3%減の10億43百万円、親会社所有者帰属当期利益が12.9%減の7億40百万円だった。営業収益、利益とも計画超で着地した。なお会計基準変更(IFRS第9号適用による保険取引の会計処理変更)の影響(1億90百万円のマイナス要因)で減益だったが、この影響を除く本業に係る税引前利益は41.2%増の12億33百万円だった。
営業収益は、営業強化や加盟店との関係構築深化などの効果で、クレジット事業が16.9%増収、ワランティ事業が14.9%増収と伸長した。クレジット事業のクレジット取扱高は20.7%増の642億円、クレジット債権残高は20.0%増の2267憶円、クレジット加盟店は9.6%増の1万9357社、ワランティ事業のワランティ取扱高は18.6%増の14億39百万円となった。またクレジット延滞債権残高率(3ヶ月超)は0.84%と低水準である。
通期ベースでは、アセット積み上げでオートクレジット事業、ワランティ事業とも伸長して、営業収益は大幅増収予想である。利益面では、人員増などに伴う営業費用増加で税引前利益が減益予想だが、親会社所有者帰属当期利益は増益予想である。なお、その他収益として保険入金を第2四半期と第4四半期に計上するため、会計基準変更による影響は、通期では約1億80百万円の費用増加影響(貸倒引当繰入額12億60百万円―保険入金10億80百万円)にとどまる見込みだ。
第2四半期累計の進捗率は営業収益48.7%、税引前利益53.7%、親会社所有者帰属当期利益51.8%と順調である。通期ベースで好業績を期待したい。
■株価は売り一巡して戻り歩調
18年12月17日発表、19年1月11日発行の第2回新株予約権(行使指定・停止指定条項付)について、1月17日に割当先の野村證券に対して停止指定(19年1月21日~19年6月28日)を決定した。
株価(18年12月25日付で東証2部から東証1部に市場変更)は新株予約権発行を嫌気して急落したが、その後は12月25日安値2769円から切り返し、1月21日の3440円まで上伸した。売り一巡して戻り歩調だ。出直りを期待したい。1月22日の終値は3265円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS221円29銭で算出)は約15倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間85円で算出)は約2.6%、時価総額は約198億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)