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うかいは売り一巡して反発期待、19年3月期減益予想だが20年3月期収益改善期待
- 2019/2/25 04:37
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
うかい<7621>(JQ)は高級和食・洋食料理店を主力として、文化事業(箱根ガラスの森美術館)も展開している。19年3月期は下方修正して減益予想となったが、20年3月期の収益改善を期待したい。株価は下方修正を嫌気したが、失望売り一巡して反発を期待したい。
■高級和食・洋食料理店が主力
高級和食・洋食料理店の事業本部(和食事業、洋食事業、物販事業)を主力に、文化事業(箱根ガラスの森美術館)も展開している。18年3月期売上高構成比は事業本部91%(和食43%、洋食43%、物販5%)、文化事業9%だった。収益面では第3四半期の構成比が高い特性がある。
18年3月には、東京・六本木ヒルズに鉄板料理「六本木うかい亭」と割烹料理「六本木 kappou ukai」の2店舗を同時オープンした。
海外は17年11月、第1号店「うかい亭 高雄」を台湾・高雄市のホテル「シルクスクラブ」内にグランドオープンした。18年4月には台湾の御盟建設と業務提携し、台湾台北市の商業施設「微風南山」内に海外2号店「ザ・ウカイ・タイペイ」を19年1月オープンした。
成長戦略では「更なるブランドの構築」をテーマとして、人材の確保・育成、ブランドの研鑽、物販事業の成長促進、国際的なブランド発信に取り組んでいる。数値目標には、21年3月期売上高145億16百万円、営業利益5億50百万円を掲げている。
■19年3月期下方修正して減益予想だが20年3月期収益改善期待
19年3月期の非連結業績予想は2月5日に下方修正して、売上高が18年3月期比4.3%増の138億11百万円、営業利益が54.0%減の1億63百万円、経常利益が62.8%減の1億28百万円、純利益が84.0%減の35百万円としている。郊外店の来店客数が大幅に想定を下回り、食材価格の高騰も影響して減益予想となった。配当予想は据え置いて18年3月期と同額の年間18円(期末一括)としている。
なお第3四半期累計は売上高が前年同期比3.8%増の106億64百万円、営業利益が50.5%減の2億62百万円、経常利益が55.8%減の2億29百万円、純利益が62.2%減の1億28百万円だった。売上高は新店の寄与や物販の増販で増収だが、店舗数増加に伴う人件費や経費の増加などで減益だった。事業本部は客数減少で苦戦したが新店の寄与で4.4%増収、文化事業は猛暑・台風・豪雨が影響して2.4%減収だった。
事業本部の19年1月売上は全店104.5%、既存店99.3%だった。既存店売上は2ヶ月ぶりに前年比マイナスに転じた。既存店客単価は15年5月から44ヶ月連続の前年比プラスである。
19年3月期は減益予想となったが、20年3月期の収益改善を期待したい。
■株主優待制度は毎年9月末の株主対象
株主優待制度は毎年9月末時点の1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株式数に応じて優待券などを贈呈している。
■株価は売り一巡して反発期待
株価は下方修正を嫌気して2月21日には2950円まで下押した。17年5月以来の安値圏だが、売り一巡して反発を期待したい。2月22日の終値は3025円、今期予想PER(会社予想EPS6円69銭で算出)は約452倍、今期予想配当利回り(会社予想の18円で算出)は約0.6%、前期実績PBR(前期実績BPS973円39銭で算出)は約3.1倍、時価総額は約158億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)