【編集長の視点】Aimingは新ジャンルのゲーム株人気を業績上ぶれ観測が支援して急反発

編集長の視点

Aiming<3911>(東マ)は、30円高の1245円と急反発して始まり、今年3月27日につけた上場来高値1372円を再び意識する動きを強めている。同社は、スマートフォン向けのオンラインゲームで、「大規模多人数同時接続型(MMO)」ゲームという新ジャンルを開発してゲームをリリースしており、ロングセラーが続出していることを見直し直近IPO(新規株式公開)株買いが再燃している。国内大手証券から今2015年12月期業績の上ぶれ観測が出ていることも、支援材料視されている。

■ロングセラーゲームの継続寄与に成長戦略も加わり今期業績は高成長

MMOゲームは、ゲーム内の仮想世界に何百人、何千人が同時に集まってプレイをする大規模なゲームで、同社は、スマートフォン向けに2013年12月に「剣と魔法のログレス いにしえの女神」、「ヴァリアントレギオン」をリリースした。このMMOゲームは、「ゲームに飽きるが、友だちには飽きない」特性があり、ユーザーが長期間プレイすることによって、ダウンロード(DL)数が積み上がり、「剣と魔法のログレス いにしえの女神」は、昨年12月のリリース後1年間で500万DLを突破し、つれて売り上げも積み上げ方式で拡大している。

このため業績も、前2014年12月期に売り上げが急成長して利益成長も加速し、今2015年12月期は、売り上げ95億4100万円(前期比46.2%増)、営業利益19億7900万円(同5.64倍)、経常利益19億4900万円(同5.73倍)、純利益11億5400万円(同2.08倍)と予想している。ロングセラーゲームの継続寄与や高い開発力・開発陣を活かした新タイトルのリリースなどに加えて、昨年11月に業務提携した中国のオンラインゲーム最大手のTencentグループからの海外タイトルの導入、Aimingのゲームと相性の良い東アジア市場への進出など成長戦略が加速することなどが寄与する。この積極策からは早くも国内大手証券が、今期営業利益が約30億円に上ぶれとも観測している。

■「小さく生んで大きく育てる」のIPO株投資の鉄則通りに高値チャレンジ

株価は、今年3月25日に公開価格920円でIPOされ、1032円で初値をつけ上場来高値1372円まで買い進まれたあと、この上昇幅の半値押し水準まで下ぶれるなどIPO株人気は限定的にとどまっていた。IPO株投資の鉄則の「小さく生んで大きく育てる」通りの株価展開となるもので、最高値抜けから高値チャレンジが続こう。(本紙編集長・浅妻昭治)

 

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