【狙い場・買い場】エレマテックは今3月期を増額、増配、PER9倍台

狙い場・買い場

電子材料、電子部品専門商社のエレマテック<2715>(東1)は、21日に今3月期業績予想と配当予想の上方修正を発表したことを好感した買いが継続している。割安感があり水準訂正高が続くと期待されることから注目したい。

同社は、携帯電話や薄型テレビなどで使用される意匠部品や電子部品から、樹脂をはじめとする電気材料まで、多岐にわたるアイテムを提供している。スマートフォンやテレビ向けディスプレイ関連及びアミューズメント関連部材の販売が想定を上回り堅調に推移しているため、今3月期売上高は従来予想の1600億円から1760億円(前期比22.7%増)、営業利益は同56億円から62億円(同18.2%増)、経常利益は同56億5000万円から64億円(同13.4%増)、純利益は同40億円から48億円(同24.8%増)に増額し、増益幅を拡げる見通し。年間配当は配当性向3割で同59円から71円(同12円増)に増額を予定している。

また、同社は今後の需要の増大が見込まれる産業機器業界への業容拡大を図ることを目的に、豊田通商の子会社トムキを10月31日に完全子会社化し、12月1日に吸収合併する予定で、トムキの顧客に電気・電子材料等の販売を行うことに加え、トムキの取扱商材を当社顧客に販売することでシナジー創出を図る計画している。今期業績予想への影響は軽微としているが、顧客基盤を拡充し取扱商品とサービスを多様化することで顧客のニーズへの対応力を向上させ、より効率的な経営を行い収益の拡大を図ることへの期待感が高まっている。

株価は、8月7日安値1783円を底に10月1日高値2159円と上昇。同17日安値1844円まで調整を挟んで上昇している。筆頭株主である豊田通商との業務提携強化による収益拡大期待があるほか、連続最高益更新見通しで今期予想PER9倍台と割安感がある。配当利回り3.2%と利回り妙味も増すことから、見直し余地は広がる。月足では9カ月移動平均線がサポートしており、中長期で上昇トレンドを描く可能性が高い。(N)

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