【新規上場(IPO)銘柄】Kudanは米シノプシスとパートナーシップを締結、連日の上場来高値更新

株式市場 IPO 鐘

 Kudan<4425>(東マ)は、昨年12月19日に東京証券取引所マザーズに上場。同社グループは、機械(コンピュータやロボット)の「眼」に相当するAP(人工知覚)のアルゴリズムを専門とするDeepTech(深層技術)の研究開発を行っている。AP(人工知覚)は機械の「脳」に相当するAI(人工知能)と並んで相互補完するDeep Tech(深層技術)として、機械を自律的に機能する方向に進化させる技術。さらにAI(人工知能)やIoT(Internet of Things)との技術融合に向けたMachine Perception(機械知覚)、Deep Perception(深層知覚)及びNeutral Perception Network(知覚ニュートラルネットワーク)に関する研究開発も進めており、今後幅広い産業での応用と普及を見込んでいる。


 同社グループはAP(人工知覚)の基幹技術の一つであるSLAM の独自開発を続けているが、前2018年3月期には、SLAM をソフトウェアライセンス化したKudanSLAM を様々な先端技術企業に対して提供を開始し、今19年3月期業績に貢献している。更に将来のAP(人工知覚)の普及と応用可能性から、特定の技術領域や産業での利用に限定されず幅広い範囲で高成長が続く見通し。

 2月8日大引け後に発表した今2019年3月期第3四半期業績実績は、売上高3億3600万円、営業利益1億5400万円、経常利益1億3100万円、純利益1億3100万円に着地。

 今19年3月期業績予想は、売上高3億6300万円(前期比77.6%増)、営業損益1億0400万円の黒字(同300万円の赤字)、経常利益1億円(同400万円)、純利益1億円(同300万円)を見込む。年間配当予想は、無配を予定している。

 株価は、昨 年12月26日につけた上場来安値9820円から2月1日高値2万1950円と上昇。同15日安値1万4780円まで調整を挟んで同27日に連日の上場来高値更新の2万5160円と買い進まれている。今19年3月期第3四半期決算は計画通りに推移。2月26日に次世代コンピュータービジョンの実現に向けて、米シノプシスとパートナーシップを締結すると発表。これを材料視した買いが入っている。米シノプシスは、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域をカバーするソリューションを提供しているが、両社は、コンピュータ・ビジョン・デバイスの性能と電力効率を向上させるために協力し、ロボット、ドローン、自動車、AR/VR、IoT など、幅広いスマートデバイスを対象とした性能と電力効率の完璧な組み合わせを実現することに対する期待感が高まっている。足元で、25日移動平均線がサポートしており、期待先行ながら押し目買い優位に上値を伸ばす可能性がありそうだ。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■シスルナ経済圏構築に向け、グローバルなパートナーシップを強化  ispace(アイスペース)<9…
  2. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  3. ■物価高・人手不足が直撃、倒産件数29カ月連続で増加  帝国データバンクの調査によると、倒産件数が…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る