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ソフトクリエイトホールディングスは戻り試す、19年3月期利益横ばい予想だが上振れの可能性
- 2019/3/4 08:32
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
ソフトクリエイトホールディングス<3371>(東1)は、ECサイト構築ソフトや不正接続防止製品を主力としてソリューション事業を展開している。19年3月期はのれん償却負担で利益横ばい予想だが、第3四半期累計が高進捗率であり、通期は上振れの可能性が高いだろう。株価は12月安値から反発している。戻りを試す展開を期待したい。
■ECサイト構築ソフトと不正接続防止製品が主力
ECソリューション事業(ECサイト構築パッケージソフト「ecbeing」の販売・保守から、ECサイト構築・運用支援、データセンターでのホスティングサービス提供、ECプロモーション提供までの総合サービス)を主力として、SI事業(自社グループ開発ソフトの販売、基幹系システムの受託開発)および物品販売事業(法人向けIT機器販売など)も展開している。
連結子会社はソフトクリエイト、ecbeing、エイトレッド<3969>である。17年11月にはソフトクリエイトが、監視システム開発やシステムコンサルティングなどを展開するY2Sを持分法適用関連会社とした。18年4月には、オウンドメディア支援事業やコンテンツマーケティング支援事業を展開するエートゥジェイを子会社化した。
ecbeingの国内ECサイト構築実績は1100サイトを突破し、富士キメラ総研社「富士マーケティング・レポート」ECサイト構築ソリューション市場占有率において10年連続シェア1位を獲得している。18年6月にはクラウド型ECプラットフォーム「mercart」を開始した。SI事業ではセキュリティ製品「L2Blocker」が、不正接続防止ツール市場における累計導入社数で第1位を獲得している。
18年3月期のセグメント別売上構成比はECソリューション事業46%、システムインテグレーション事業26%、物品販売事業28%だった。ECサイト構築実績の積み上げに伴う運用支援・保守などストック型収益が拡大基調である。
■19年3月期3Q累計が高進捗率で通期上振れの可能性
19年3月期連結業績予想は売上高が18年3月期比16.7%増の182億03百万円、営業利益が2.2%増の17億44百万円、経常利益が0.6%増の18億04百万円、純利益が1.0%増の11億57百万円としている。配当予想は18年3月期と同額の年間20円(第2四半期末10円、期末10円)としている。予想配当性向は23.2%となる。
積極的な人材採用に伴う人件費の増加、製品機能充実のための費用の増加、エートゥジェイを子会社化したことに伴うのれん償却(1億40百万円を想定)で利益横ばい予想(のれん償却除くベースでは営業利益が18.4%増益、経常利益が8.4%増益、純利益が12.1%増益の見込み)としている。
第3四半期累計は、売上高が前年同期比24.0%増の138億42百万円で、営業利益が23.2%増の16億43百万円、経常利益が23.6%増の18億22百万円、純利益が17.9%増の11億35百万円だった。ECソリューション事業が22.0%増収、SI事業が33.3%増収、物品販売事業が18.9%増収と、いずれも好調に推移した。
第3四半期累計の進捗率は売上高が76.0%、営業利益が94.2%と高水準である。システム関連で第4四半期の構成比が高い特性も考慮すれば、通期上振れの可能性が高いだろう。
■株主優待制度は3月末と9月末の年2回
株主優待制度は毎年3月31日および9月30日現在の1単元(100株)以上保有株主に対して実施している。優待内容は保有株数および保有期間に応じてオリジナルQUOカードを贈呈する。
■株価は戻り試す
株価は12月安値圏1256円近辺から反発している。戻りを試す展開を期待したい。3月1日の終値は1503円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS86円35銭で算出)は約17倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は約1.3%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS637円52銭で算出)は約2.4倍、時価総額は約207億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)