アスカネットの今期第3四半期は増収2ケタ増益

◆パーソナルパブリッシングサービス事業が堅調に推移したことに加え、エアリアルイメージング事業の赤字幅が縮小

 アスカネット<2438>(東マ)の今期第3四半期は増収2ケタ増益であった。

 同社は、景気動向に左右されにくい葬祭市場に対し、遺影写真等画像映像のデジタル加工、通信出力サービスを主に提供するメモリアルデザインサービス事業、1冊から本格的写真集という新しい写真のアウトプット手法を提案するパーソナルパブリッシングサービス事業、空中結像という今までにないユニークな技術で、 新しい市場を創造し、夢の実現を目指すエアリアルイメージング事業という、それぞれに位置づけや特色が異なる三つの事業を展開している。

 今期は、パーソナルパブリッシングサービス事業が堅調に推移したことに加え、エアリアルイメージング事業の赤字幅が縮小したことで、今期4月期第3四半期業績は、売上高46億76百万円(前年同期比5.6%増)、営業利益6億99百万円(同15.7%増)、経常利益7億02百万円(同14.9%増)、純利益4億79百万円(同16.1%増)となった。

◆メモリアルデザインサービス事業は人件費の増加などで減益

 事業別の業績は、メモリアルデザインサービス事業は、売上高18億95百万円(同1.6%増)、セグメント利益5億27百万円(同3.3%減)となった。減益となった要因は、画像処理部門の人員増に伴い人件費が増加したことと、昨年秋以降の運賃の値上げによる発送配達費の増加や、研究開発費の増加によるもの。

 パーソナルパブリッシングサービス事業は、売上高26億87百万円(同8.5%増)、セグメント利益6億98百万円(同15.9%増)となった。同事業では、プロフェッショナル写真家向け市場では「アスカブック」、一般消費者向け市場では「マイブック」ブランドで展開している。また、スマートフォンで撮影された写真をもとにフォトブックや写真プリントをOEM供給している。

 エアリアルイメージング事業は、売上高1億02百万円(同5.3%増)、セグメント利益△1億63百万円(前年同四半期△1億87百万円)。同事業は、空中結像技術を用いた新しい画像・映像表現により市場を創造することを目指し、平成23年3月に開始した事業であり、独自技術により空中結像を可能にする「ASKA3Dプレート」について、ガラス製、樹脂製それぞれ開発、製造、販売している。

◆ 樹脂製ASKA3Dプレートはリリース以来国内外あわせ約200社に納品

 樹脂製ASKA3Dプレートは、昨年11月に開発、リリースしたバージョンアップ版をサンプル販売するとともに、量産試作を進めている。サンプル販売については、リリース以来国内外あわせ約200社に納品しており、組込製品化の検討などが進んでいる。製造面については、量産試作を繰り返すことで、製造方法の改善やその条件出しを行っており、前進しております。並行して、月産数千から1万枚の生産を可能にする設備の拡充、調整も進めている。

 通期業績予想については、当初予想を据え置いている。

 進捗率をみると、売上高76.5%(前期75.0%)、営業利益86.7%(同76.6%)、経常利益86.6%(同76.9%)、純利益84.5%(同74.3%)となっていることから利益面での上方修正も期待できる。

 ちなみに、今期4月期通期業績予想は、売上高61億11百万円(前期比3.5%増)、営業利益8億06百万円(同2.2%増)、経常利益8億11百万円(同1.9%増)、純利益5億67百万円(同1.8%増)を見込んでいる。

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